justiceathのブログ
【ある日、突然、「隣の人から、筆界特定が申し立てられたので・・・」と法務局の人がやってきて、しかも、「何か資料があれば出してください。」「意見があったら言ってください。」「期限内に出さないと判断しますので。」と言われるだけで訳が分かりませんし、今後、どうなるのか分からずとても怖いです。】

【筆界特定前】 【筆界特定後】
それまでは、左の図のようだと思ってきたのに、Aさんからの筆界特定申請がなされ、Bさんも対して特定手続きにおいて、意見も述べず、資料も出さずにいたら右の図のように、黄色の部分だけBさん側に筆界が移動してしまいました。
それで、どうするかというと、Bさんとしては、筆界特定訴訟を起こして、再度、筆界特定前の状態にまで筆界を押し戻す努力をするということもありえますが、Bさん的には黄色部分が要するに自分の所有地であればよいというわけですので、黄色の部分について時効取得を主張して、所有権の範囲の確認訴訟をすることも可能です。
それで、Bさんが20年ないしは10年間黄色の土地を自分の土地のように使用してきたことが認められれば、黄色の土地はBさんのもの(所有)であるとの裁判所の判決がもらえます。
そして、裁判所の判決があれば、こんどは、黄色の部分をAさんの土地から分筆して、Bさんに名義を変更する(移転登記)ことになります。そして、その後、Bさんの土地と黄色の土地を合筆することも可能です。
そうすると、どうでしょう。結局、筆界特定前と同じ状態を回復できましたよね(随分と回り道を強いられましたが・・・)。
引用元:筆界特定ののちに来る時効取得

