【罪名】:公然わいせつ

【被告人】:40代男性



今回の事件は公然わいせつです。


内容は、男がバス停に並んでいた20代の女性に対し、下半身を見せつけたというもの。


いわゆる"露出狂"です。


まぁ、こういった露出事件の裁判自体はよくあるものなのですが、その際たいていの被告人は、


見せつけることで性欲を満たしたかった


と、このような犯行動機を述べることがほとんどです。


実に自己中心的で身勝手な動機です。



ところが、今回の被告人の犯行動機は少し変わっていて、


被告人「下半身を出すことに何の抵抗感もない。どこでも出せる


と言います。


人前で下半身を出すことに羞恥心を感じないというのです…。


性欲は関係ない


相手を驚かせる目的もない


いつでも出せるからただ出していただけ


という主張のようです…。


よくわかりません💦



とはいえ、公然わいせつは「見せつける」目的は別に、路上不特定多数の人が自由に行き来できる空間)で下半身を出した一般人の正常な性的羞恥心を害する行為)時点で犯罪です。


この点は被告人も罪を認めています。


でも、公訴事実は争わないまでも、犯行動機については自身の主張は曲げたくないようです。



男の身上経歴は、同種前科3犯で、ここ数年公然わいせつを繰り返していたそうです。

 

そして、今回の事件は懲役1年6月の執行猶予中の犯行でした。


出すことに羞恥心がないからただ出していただけ


といっても、性欲が関係しなければ出す必要性がないと思いますが…。


ただの言い訳なのでしょうか…。


被告人質問が始まりました。



弁護人「羞恥心を感じないの?」

 

被告人「感じません」

 

弁護人「なぜだろう?」

 

被告人「アダルト動画の影響ですね

 

弁護人「露出系の?」

 

被告人「はい。見すぎて麻痺してしまったんだと思います」



その後話を聞いていくと、男には妻がいますが、前回の事件後に別居状態となり、単身生活となってから毎日アダルト動画を見るようになったそうです。



弁護人「やっぱり露出ものが好きなの?」


被告人「色々見ましたが、露出が一番ですね!


弁護人「それで自分もやってみて、やってるうちに羞恥心も無くなってしまったと?」


被告人「多分そうだと思います」



アダルト動画の世界と同化してしまったとでも言いたいのでしょうか…。


何かファンタジックな話になってきました。でも、テーマは下半身の露出についてなのですが…。(笑)



アダルト動画と同化してしまった男。


検察官からも男の"羞恥心"について聞かれます。



検察官「露出することは本当に恥ずかしくないの?」

 

被告人「やってるうちに、そうなっちゃいましたね」


検察官「被害者に対してどう思う?」


被告人「本当に申し訳ないと思います」


検察官「申し訳ないと感じるならなぜ露出を繰り返すの?」


被告人「恥ずかしいと思わないんですよね〜。恥ずかしいと感じればしないと思うんですけどね…

 


やはり男の主張は「羞恥心を感じないのが悪い」の一点張りです。


でも、この話、何かおかしいんですよね…。


何というか…、"状況"が。


羞恥心が関係する状況がおかしい気がするんですよね。


これが男の自宅の話だったら分かるんです。


例えば、


男が家の庭で全裸でいた→ご近所さんが見てしまい通報→逮捕→羞恥心がないから家での生活はいつも全裸だと供述


といった具合なら、まだ状況が理解できるんです。


犯罪なのは同様ですが。


今回の犯行現場は"バス停"なんですよね。


羞恥心がどうのこうのというより、そもそもバス停で下半身を出すことの必要性が無いんですよね…。


やはりただの言い訳のような気がしてきました。


本当に男には羞恥心が無いのでしょうか。



裁判官からの質問になりました。


果たしてどんな質問をするのでしょう。


そんなことを思ってた矢先、いきなり衝撃の質問が飛び出しました。



裁判官「恥ずかしくないなら、今ここで出してもらえます?



(!!)



被告人「…」



戸惑った様子の被告人ですが、裁判官はなおも続けます。



裁判官「どうしたの?出せないの?(笑)」

 

被告人「いや~💧ここでは…」

 

裁判官「出せませんか?(笑)」

 

被告人「恥ずかしいです…



苦笑いする被告人。

 

まさか裁判官からこんな質問をされるとは想像もしていなかったんでしょうね。(笑)



裁判官「そうだよね。恥ずかしいよね?」

 

被告人「…」

 

裁判官「理由は恥ずかしくないからというのはおかしいよね?」

 

被告人「…」



何も答えられない男。


どうやら男にも羞恥心があることが証明されたようです。(笑)

 

その後の判決では懲役8月となり、執行猶予中の1年6月と合わせて2年2月の実刑となりました。



裁判官、見事でしたね。


たった一つの質問で被告人を黙らせてしまいました。


まぁ、その質問自体はかなり衝撃的でしたが…。(笑)



でも、もしあの時、


被告人「恥ずかしくないから出しま~す


と、もしも法廷で下半身を出してしまっていたらどうなってたのでしょうか…。


裁判官「あぁっ!やっぱりしまってください💦」


と、慌てて制したのでしょうか…。

 

ちょっと気になりました…。(笑)