今はたた 思ひ絶えなむと はかりを
人つてならで言うよしもかな
左京大夫道雅
現代誤訳
今となってはあなたへの想いをあきらめてしまおう、ということだけを、
人づてにではなく(あなたに直接逢って)言いたいのだが
作者の藤原道雅は中関白藤原道隆、儀道三司の母(高階貴子)の孫 内大臣藤原伊周(儀道三司)の長男
三条院の皇女 当子内親王は伊勢の斎宮で任を終えて京都に戻りました。
その当子内親王に道雅がひそかに通うようになり そのことが三条院の耳にもはいり
激怒されます。 任を終えたとは言え神に仕える巫女の恋愛は許されるものではあり
ません。 無理やり仲をさかれてその時につくった歌がこの歌です。
道雅は敦明親王雑色長を暴行し重症を負わせるなど悪行が絶えませんでした。
後に、法師隆範を使って花山院女王を殺した疑いもかけられています。
このようなことから「悪三位」と呼ばれています。