なんだろ?
カズの機嫌がすごく悪い。
収録中はそんなことなかったのに・・・。

収録終わって楽屋に戻ると
カズがリーダーの横に
ピタリとくっついてゲームをしてた。

まぁと一緒に入ってきた翔さんがそれを見て

「ニノ・・・くっつきすぎ。
ほらっ、智くん・・帰るよ」

とリーダーを引っ張って
「智くん、今日はバレンタインだし。。雅紀も一緒にいいよね?」
って何やら意味深なことを言って・・・

「じゃあな。潤、ニノ、おつかれっ!
Happy valentine!」
って決め顔で、まぁとリーダーと3人で
いちゃいちゃしながら帰っていった。

ちょっと、あんたたち・・・3人で?
えーっ?
明日・・・仕事なんの?
・・・・ま、いいか。
てか、それよりこっち。
カズ・・・

リーダーがいなくなって、相変わらす機嫌悪そうにゲームしてる。

「ね、カズ。今日は俺んち来るよね?」

「行きません。」

「えっ? ・・だってバレンタインだよ?」

「私は日本人ですし、そんなチョコレート業界の戦略にはおどらされません。」

「や・・・・デビルニノちゃん?
CMでてるし、説得力ねぇ(笑)」

「うるせぇ」

すぐ顔赤くなっちゃって、かわえぇー。

「いいから、ほらっ、いくぞ!」

カズの手をひっつかんで、一緒に楽屋を後にした。


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車の中でも、ずーっと無言でぶすっとしてる。
手をぎゅって握っても、握りかえしてくれなくて・・・・・振り払われるよりはマシだけどさ。
あー。もぉ、何だよぉー。

部屋に入っても、サーっといつもの定位置
ソファにまるくなって座ってゲームをしだす。

「カズ、ご飯食べるよね?」
キッチンから声をかけると

「いらない。」

「ハンバーグ準備してあるから。
ね?食べよう。」

「・・・・・・・・。」

ピクッとした。
しかも「いらない」って言わない。
ほんと、ハンバーグすきだよね。(笑)

下ごしらえしてたハンバーグを焼いて、
つまみもちょこっと作って、ビールと一緒にテーブルへ並べた。

食べてる間もずーっと無言で・・・
でも残さず食べてくれたけど・・・・
いったい、何おこってんだよー。

後片付けする間、カズにお風呂に入るように言って

ポカポカでほんのりピンク色になったお風呂上がりのカズを、押し倒したいのを我慢して・・・
俺もお風呂に入った。

上がってくると、やっぱりぶすっとして、ソファでゲームしてるカズ・・・。

グラスに注いだキラキラ光るシャンパンと、赤いリボンで包んだ小さい箱を目の前におく。

「はい。バレンタインのプレゼント。」

「・・・・いらない。」

ゲームに目を落としたまま呟くカズ。

「何おこってんの?
いい加減にしろよー。」

「・・・・・・・・。
・・・・・・・大野さんにあげれば?」

「はっ?」

あれ?カズ?顔・・・・赤いよ?

「えーーっ?ヤキモチ?」

「だまれ。」

「えっ?リーダーと旅行行ったから?
えっ?えっ?」

マジか?カズがヤキモチやいてる。
嬉しい!顔がにやける。
可愛いんですけどぉーー!

「えっ?だって、ほとんど仕事だよ?
カズだって、知ってたでしょ?」

「・・・・そ・・だけど・・。
潤くん、すごく嬉しそうだった・・し・・」

「や、そりゃ楽しかったけどさ。
・・・いつものことじゃん。」

やべぇ。にやにやがとまんない。

「笑うなやっ!」

「カズぅ」

ピンク色になってるカズをぎゅーって抱きしめて
顔中にキスをした。

いっぱいカズの唇を味わった後・・
テーブルにおいた箱を開けて
俺の手作りのチョコを口にぽいって入れて

「はいっ。バレンタインのチョコ」
って言って、そのままカズに口移ししてあげる。
甘いチョコがふたりの間をいったりきたりして、舌を絡めて溶かしあう。

「・・・んっ・・ぁっ・・おいしい。」

「ふふっ。カズのほうが美味しいよ。」

「潤くん?」

薄茶色の瞳でじーっと見られて・・・
はぁ・・・マジ可愛い。もうだめだ。
カズをソファに沈めようとした瞬間・・・・


「潤くん?
浮気したら・・・・アソコ切るぞ。」


絶対浮気はしませんっ!
強くつよーく!心に誓った・・・。





󾬓󾬌󾬔󾬕󾬖Happy valentine󾬓󾬌󾬔󾬕󾬖