これは、私の知り合い(Aさん)が経験したお話です。視点は、その知り合い視点で話を進めます。



これは私の母のお話で、母の事が分からなくなってしまった話でもあります。

私の母は、もう歳で入院を繰り返していました。
しかし、入院を繰り返す内に、体調は悪くなる一方で、危篤になり、間を置かずこの世から旅立ってしまいました。

私たち家族は、母を送り出すため御葬式に追われました。しかし、御葬式のことは、あまり覚えていません。なんせ母がなくなった哀しみが忘れられず、あっと言う間に御葬式は過ぎ去ってしまったかのように感じられたからです。

日々は、黙々と過ぎていき、母の遺品整理が始まりました。遺品整理は案外色々なものが出てくるものです。昔の紙幣や指輪など値打ちがあるものから、ゴミになってしまうものまでがありました。遺品整理も終わり、次は相続手続きとなりました。

相続手続きでは、被相続人の戸籍謄本が必要となります。私は、母の戸籍謄本を見ることになりました。しかし、そこには驚くべき事実が記されてありました。

母には、私の知らない子供がいる。

母は、私の父とは別の夫と結婚していて子供がいたのです。つまり、私には異母兄弟がいたことになります。異母兄弟は、生まれて直ぐに亡くなっていました。

私は、母がバツイチであるという事実を知りませんでした。異母兄弟は、早く亡くなってしまったので、母は元夫と離婚したのでしょうか?私の父は、母の前に天国へ旅立っていたので、この事は父も知っていたのでしょうか?

真相は、結局分からず仕舞いです。人間には墓場まで持っていきたい出来事はありますが、それは信頼できる人にも隠すことなのでしょうか?母の子供の私は、信頼されてはいなかったのでしょうか?

今でもこの事実には、悩むことがあります。

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