アンティークショップ~紫の石~
アンティークショップ 〜紫の石〜 ㊲
「は?
どういう事?」
と聞くと、俺の上に乗っかっている状態のまーくんがカズの方を見て、カズとまーくんは顔を見合わて首を傾げていたのだった。
暫く沈黙が続いた後…。
まーくんが、
「翔ちゃん…本当に分かっていないの?」
と床に寝転んでいる俺を見下ろす状態でそう聞いてきたので、
「だから、何が?」
と聞くと…。
まーくんは驚いた表情をし、両手で自分の口をぱっと押さえて、
「…カ…カズくんっ!!
しょ…翔ちゃん…本当に分かっていないのっ!?」
と動揺しながらカズにそう聞くと、
「ああ。
そうみたいだね。」
とカズは呆れた顔をしながらそう答えだのだった。
アンティークショップ 〜紫の石〜 ㊲
何の事やらさっぱり分からず、驚いた表情のまーくんが俺の上に乗っかったままの状態でお互い見つめ合っていると…。
トテテテテテテテッという足音が聞こえたかと思うと、先程まで〝ファンタスティックワールド〟地図のミニチュアの世界に夢中になっていた潤が背中の白くて小さな羽根をパタパタとさせながら慌てて俺の元へとやって来て、
「まーくん、ダメですっ!!」
と言いながら俺の上に乗っかっているまーくんをグイグイッと引っ張って退かすと、
「しょおさん…、大丈夫ですか?」
と心配そうな顔をして、そう聞いてきたのだった。
「ああ、大丈夫だよ。」
と言うと潤はまーくんに向かって、
「まーくん、しょおさんを虐めちゃダメですっ!!
めっ!!」
と言うので、
「潤、違うよ。
まーくんは何も悪い事をしていないんだよ。
でも、潤ありがとう。」
と言い起き上がると俺に背を向けて両手を広げてまーくんから守ってくれている潤の頭を撫でてやると、潤は目を細めて嬉しそうに微笑みながら振り返って俺の顔を見つめてきたのだった。
「翔ちゃん、ごめんね…。」
とまーくんがしゅんとしながら謝ってくるので、
「驚いたけど大丈夫だよ。
それよりもさ。
この間もだったけど…。
何でまーくんは犬のまーくんのふりをして『まーくんだわんっ!!』って言って俺に飛びついてくるの?」
と聞くと、まーくんは困った顔してカズを見つめるとカズは、
「じゃあさ。
実際に翔ちゃんに見てもらおうか?」
と言いうと、いつの間にやらカズの左手には箸のような棒が握られており、
「翔ちゃん。
これはさ、魔法の杖なんだよ。」
と箸のような棒…魔法の杖をふるふると左右に軽く振り、
「これを振りながら呪文を唱えると…。」
と言いながらまーくんに魔法の杖をクルクルと回しながら向けて、
「RENANINUI!!」
と叫ぶのと同時にまーくんが、
「あ、カズくんっのバカッ!!
やめ……。」
と叫びながら両手を自分の顔の前でクロスさせたかと思うと…。
ワンワンワンッ!!
といつの間にやらゴールデンレトリバーのまーくんが居て…。
ワンワンッ!!
ワンワンワンッ!!
とカズに向かって思いっきり吠えた後、
ハァハァハァハァ…
と俺の元へと走り寄ってくると、
ワンワンッ!!
キューンキューン…
と鳴きながら飛びついてきたのだった。
「うわっ!!」
とゴールデンレトリバーのまーくんを支えきれず、床へとドスンッ!!と尻もちをつくと、犬のまーくんは尻尾をブンブンとこれでもかっ!?というくらい思いっきり振りながら俺の顔をペロペロと舐め始めたのだった。
「うわっ!!
ちょっ!!
えっ!?
はっ!?
まーくんっ!?って、犬っ!?
えっ!?えっ!?ええーっ!?
どうなってんだっ!?」
とパニクリながらそう言うと、
「んふふふふふ。
犬のまーくんと〝魔法師〟のまーくんは、同一人物なんだよ。
俺の魔法でまーくんを犬の姿に変えていたんだよ。」
とカズは楽しそうに笑いながらそう言ったのだった。
潤は犬のまーくんを見て、
「うわぁーっ!!
凄いですっ!!
まーくんは犬さんに変身出来るんですねーっ!!」
と紫色の綺麗な瞳をキラキラとさせながらカズにそう聞くと、
「あ…ああー…。
まあ、…そうなのかもね…?」
と曖昧な返事をすると潤はゴールデンレトリバーのまーくんに夢中になり、
「うわぁーっ!!
まーくんの犬さんの姿、可愛いですーっ!!」
とワシャワシャとまーくんを撫でると、まーくんも嬉しそうに潤に戯れ付き潤の顔をペロペロと舐めると、
「ふふふふふ。
まーくん、くすぐったいですーっ!!」
と潤は楽しそうにそう言いながら、犬のまーくんをぎゅっと抱きしめて、
「ん〜。
フワフワで気持ちいいですーっ!!」
といつまでもまーくんにくっついてイチャイチャするもんだから、たとえ相手が犬だとしても中身は〝魔法師〟のまーくんなので…。
ちょっとっ!!
潤、まーくんにくっつきすぎだぞっ!!
と心の中で叫んでいると視線を感じ…。
視線の先を見ると、カズがニヤニヤとしながら琥珀色の潤んだ瞳で俺を見つめており…。
「翔ちゃん。
心が狭い男は嫌われるよー。
んふふふふふ…。」
と楽しそうに笑いながらそう言ってきたのだった。
「べ、別に潤がまーくんとくっつきすぎとか思ってないしっ!!」
と思わずそう言ってしまうとカズは、
「んふふふふふ。
翔ちゃん、心の声ダダ漏れだよ。」
と更にケラケラと笑い始めてしまったのだった。
アンティークショップ 〜紫の石〜 ㊲
⭐⭐to becontinued⭐⭐
いつもお話を読んでくださって、ありがとうございます
み、皆様…昨日の99.9のYouTubeご覧になりましたか!?
潤くんが可愛かったですよね
(まだご覧になられていない方がいらしてでしたらスミマセン…)
あんなに可愛い潤くんが見れるなんて、ありがたき幸せです
これでまた楽しみが増えました