「わぁーーーっ!!
「本当だ。
今年の中秋の名月も綺麗だね。」
としょおくんもお月様が綺麗だと言ってくれました。
「はい。
とっても綺麗です。」
と言いしょおくんの方に顔を向けると…。
「ああ。
花火の欠片の…潤と色違いのネックレスだよ。
学校ではさすがにつけれないから、家に帰ってきたらちゃんとつけているんだよ。」
と言い、紫色の石を持ち上げて僕に見せてくれました。
「しょおくんと色違いのお揃いで、僕…嬉しいです。」
と言うとしょおくんは大きな目を細めて、
「そう…。
潤が喜んでくれているのなら、よかったよ。」
と微笑みながらそう言いました。
桜の神社と狐と俺と。 《2021年 長月》其の玖
お月見用のお団子をのせた三方を僕が持ち、里芋や甘栗の入ったカゴとススキをしょおくんが持ってくれて、僕達の任務場所の和室へと移動しました。
いつも皆んなが集まる和室からは、こだまちゃんやしょおくんのお爺ちゃんの隼(はやぶさ)さんにしょおくんのお父さんの颯(はやて)さん。
そしてしょおくんのお姉さんの光莉(ひかり)ちゃんと、妹の望美(のぞみ)ちゃんの声して部屋の中に入ろうとすると、
「潤。
こっちだよ。」
と、隣のお部屋の和室の前でしょおくんに呼ばれて、
「あっ。
そうでしたね。
今日はそのお部屋でしたね。」
と言うとしょおくんの元へと駆け寄りました。
今日はいつも皆んなが集まる和室の隣の部屋で、お団子泥棒の見張り番をするんでした。
僕はうっかりお部屋を間違えてしまっていました。
しょおくんが襖を開けて中に入って行き、
カチッ
とお部屋の電気をつけてくれて、
「この辺りでいいかな?」
と言うと、障子と窓を開けてお供え物の里芋や甘栗の入ったカゴとススキの入った花瓶を窓際に置きました。
僕もその隣に三方を置き、
「翔くん。
ここでいいですか?」
と確認するとしょおくんはウンと頷き、
「ああ。
そこで大丈夫だよ。」
と言ってくれました。
「さてと…。
団子泥棒が来るまで、ここでお月見を楽しもうか?」
そう言うとしょおくんはお月様のよく見える窓の近くに座りました。
自分の横をポンポンと叩くと、
「潤もここに座りなよ。」
と僕を呼んでくれ、僕はしょおくんの隣に正座をして座りました。
開け放たれた窓の外に見えるお月様を見上げると、暗い夜空にはまぁるいお月様が浮かんでいて、あのお月様にはウサギさんが住んでいるんだと思うとワクワクしてしまいました。
まぁるいお月様はとても綺麗で…。
「わぁーーーっ!!
綺麗なお月様ですね。」
と夜空を見上げながらそう言うと、
と夜空を見上げながらそう言うと、
「本当だ。
今年の中秋の名月も綺麗だね。」
としょおくんもお月様が綺麗だと言ってくれました。
「はい。
とっても綺麗です。」
と言いしょおくんの方に顔を向けると…。
しょおくんの胸元に光るある物を見つけたんです。
「しょおくんそれって…。」
と聞くと、
「しょおくんそれって…。」
と聞くと、
「ああ。
花火の欠片の…潤と色違いのネックレスだよ。
学校ではさすがにつけれないから、家に帰ってきたらちゃんとつけているんだよ。」
と言い、紫色の石を持ち上げて僕に見せてくれました。
「僕、毎日つけていますっ!!」
と言いながら、石に傷をつけてはいけないと思っていつも着物の胸元の内側に入れているネックレスを引き出し、花火の欠片の赤い石をしょおくんに見せながら、
「しょおくんと色違いのお揃いで、僕…嬉しいです。」
と言うとしょおくんは大きな目を細めて、
「そう…。
潤が喜んでくれているのなら、よかったよ。」
と微笑みながらそう言いました。
ああ…。
しょおくんのお顔は綺麗で…格好良いです…。
しょおくんの顔に見惚れていると、しょおくんの顔が少しずつ近付いてきたかと思うと、しょおくんはそっと目を閉じて…その顔もとっても素敵で…♡
ああ…♡
しょおくんって本当に格好良いです…♡
と思いながら、しょおくんの綺麗な顔が近づいてくるのを見つめていると…。
しょおくんの向こう側に見える、お月様へのお供え用のお団子の上の辺りを、
ビョ〜ンッ!!
と白い何かが跳ねたのでした。
あれれれれ〜?
あれは何でしょう…?
もしかして…お団子が跳ねたのかな…?
と思いながら見ていると、また白い何かが、
ピョ〜ンッ!!
と跳ねたのでした。
と跳ねたのでした。
「しょおくんっ!!」
しょおくんにお知らせしようと思い、思わず大きな声でしょおくんの名前を呼ぶと、しょおくんはそれまで閉じていた目をパッ開いて、
しょおくんにお知らせしようと思い、思わず大きな声でしょおくんの名前を呼ぶと、しょおくんはそれまで閉じていた目をパッ開いて、
「えっ?えっ?
どうした?
潤?
あ…。
もしかして…嫌だった…?」
と少し悲しそうな顔をしてそう聞いてきたのですが、何が『嫌だった?』かは分かりませんが兎に角誤解を解こうと思い、
「違うんです、しょおくんっ!!
お、お団子がっ!!」
と言うとしょおくんが、
「ん?
お団子がとうした?
潤?」
と聞いてきたので、
「しょおくんっ!!
お団子が飛び跳ねたんですっ!!」
と答えると、また白いお団子のかたまり(?)がお団子の上を飛び跳ねたのでした。
「あっ!!
またっ!!」
と言うとしょおくんも振り返り、
「なんだっ!?
あれっ!?」
と驚いた声を上げるのと同時に、廊下の方から
、
バタバタバタバタバタバタ…
てててててててっ…
と走り回る足音と共に、
「こらーっ!!
団子泥棒待てぇーいっ!!」
ミャーッ!!
ミャーッ!!
「そっちに行ったよっ!!」
「あーっ!!
逃げられちゃったよっ!!」
と言う神様と嵐、そしてかずと相葉さんの声が聞こえたのでした。
しょおくんと僕は襖を見つめて、
「何だ?
どうしたんだ?」
「何だか賑やかですね。」
と言いながら、顔を見合わせたのでした。
⭐to becontinued⭐