和と潤が部屋から出て行った後、ベッドから起き上がると床に散らばっていた服を手に取りとりあえず服を着た。






再びベッドへと戻りベッドの端に座り、


「ああ…。
マズイ…、マズイぞ…。」


と思わず頭を抱えてしまったのだ。



あのまま和が潤に噛み付いたと思ってくれていればよかったものの…。
(それはそれでまた説教をされるけど。)



よりによって和に潤とキスをしていた所を見られるなんて最悪だ…。









ハァーーーーーッ




と深いため息をつきそのまま暫くベッドに座っていたが、和と潤が待っている部屋に行かないわけにもいかないので、



「よしっ!!」



と気合を入れて立ち上がり部屋の出入り口へと向かい、カラカラカラッとガラス障子を開けて廊下へと出ると重い足取りで和と潤の待つ部屋へと向かった。
























☆〜☆〜☆












潤くんを連れて翔ちゃんの部屋を出ると、俺は翔ちゃんがさとちゃんに診察して貰っている部屋へと向かった。



部屋へ到着すると部屋の扉をガチャッと開けて、


「潤くん、どうぞ。
中に入って。」


と言い潤くんに先に部屋の中へ入ってもらってから、自分も中へと入った。





この部屋は翔ちゃんがさとちゃんに診察して貰う用にとして使用されており、部屋の中は白地に薄いベージュの花柄の壁にフローリングの床。


部屋の窓は掃き出し窓となっていて、大きな窓からはレースのカーテン越しに明るい太陽の日差しが差し込み、暖かみを感じる部屋になっているんだ。


伯母さんが翔ちゃんが少しでも明るい気持ちでさとちゃんに診察して貰えれば、と考えて作られた部屋なんだ。





部屋の中央には木で出来た椅子とテーブル置かれているので、潤くんに、


「潤くん座ってよ。」


と椅子をすすめると、潤くんは、



「かず。
ありがとう。」



と言うと椅子に座った。



普段は翔ちゃんの診察でしか使用していないので、椅子が2脚しか用意されていないので、俺は壁に立て掛けてある折り畳み式の予備の木の椅子を持って潤くんの側に行き、椅子を広げると潤くんの隣に座った。




何て声を掛けようか…と考えていたけれどシンプルに、



「潤くん。
本当に大丈夫?」


と聞くと潤くんはコクンと頷いた。





「かず、大丈夫だよ。」


と微笑んで言ったかと思うと、潤くんは俺の目をジッと見つめきて、


「それよりもかず。
俺の話しを聞いてくれる?」


と真剣な顔をしてそういうので、


「うん。
いいよ。」


と俺は潤くんにそう答えた。















⭐to becontinued⭐