シャツを脱いだ潤の左側の首には傷を保護するテープが貼られており…。
あれって…オレが噛んだ傷痕だよな…。
と思い、
〝傷…。〟
と言うと、潤が優しい顔で、
「ん?」
とオレの顔を覗いてきた。
〝オ…。〟
あれって…オレが噛んだ傷痕だよな…。
と思い、
〝傷…。〟
と言うと、潤が優しい顔で、
「ん?」
とオレの顔を覗いてきた。
〝オ…。〟
オレ、と言いかけて今は犬のショコラの姿だったので、
〝翔に噛まれた傷…まだ痛いのか?〟
と言い換えて聞くと、
「ああ、コレね。」
と左側の首に貼られたテープを撫でながら、
「本当はもう大丈夫なんだよ。」
と潤はそう答えた。
〝本当に?〟
「うん、本当に。」
〝だったら何で…?〟
「……。」
と言い換えて聞くと、
「ああ、コレね。」
と左側の首に貼られたテープを撫でながら、
「本当はもう大丈夫なんだよ。」
と潤はそう答えた。
〝本当に?〟
「うん、本当に。」
〝だったら何で…?〟
「……。」
〝ねえ、何で?〟
答えてくれない潤に再度理由を聞くと、潤は傷テープを左手でさすりながら、
「コレを見たくない人もいるのかな…?と思って…。」
と目を伏せてそう答えた。
と目を伏せてそう答えた。
〝傷を?〟
と聞くと、
「うーん…。
まあ…、そんなところかな?」
潤は言葉を濁しながらそう言うので、
〝潤。
傷痕ならオレは見ても平気。
よかったら見せてよ。〟
と言うと、
「それは…ちょっと…。」
と言い見せてくれようとしないので、
と言うと、
「それは…ちょっと…。」
と言い見せてくれようとしないので、
〝潤っ!!
心配だから見せてっ!!〟
と強めに潤にそう言うと、潤は渋々左側の首に貼られたテープを外し始めた。
と強めに潤にそう言うと、潤は渋々左側の首に貼られたテープを外し始めた。
途端に…。
甘い、甘い…花の香りが強くなり、
〝…甘い、甘い…花の香り…。〟
スンスンッと鼻を鳴らして甘い、甘い…花の香りを嗅いでいると潤はテープを外し終えていた。
潤は手で左側の首を隠していて、傷痕が本当にないのか確認が出来ず、
〝潤、ちゃんと見せてよっ!!〟
と言うと潤は、仕方がないなという顔をして、左側の首からそっと手を離した。
チラッと見えた潤の左側の首には…。
薄いピンクの痣のようなモノがあり…。
〝やっぱり傷、残ってるんじゃん…。〟
と言うと、
「傷は残ってないよ。」
と潤は言った。
〝でも…。〟
と言い、潤の左側の首を覗き込むと、そこには…。
〝やっぱり傷、残ってるんじゃん…。〟
と言うと、
「傷は残ってないよ。」
と潤は言った。
〝でも…。〟
と言い、潤の左側の首を覗き込むと、そこには…。
薄いピンクの桜の花が咲いていた…。
正確には薄いピンクの桜の花の様な痣のようなモノなのだが、オレには綺麗な綺麗な桜の花に見えたんだ。
正確には薄いピンクの桜の花の様な痣のようなモノなのだが、オレには綺麗な綺麗な桜の花に見えたんだ。
甘い、甘い…花の香りに…。
薄いピンクの桜の花…。
甘い、甘い…花の香りがより一層濃く感じ、頭がクラクラとしてきてフラフラとしながらオレは潤の左側の首にある桜の花をジッと見つめていた。
すると、オレの目の前にいるのは潤なのに、潤とは別の…着物姿の黒くて長い髪の綺麗な女の人が潤と重なって見えてきて…。
あの女(ひと)は…。
誰だっけ…?
思い出せそうで思い出せない記憶の糸を手繰り寄せていると、潤が不安そうな顔をして、
「…ショコラ…?」
と呟いた。
その瞬間、着物姿の綺麗な女の人の姿は消えてしまい、オレの目の前には今にも泣き出しそうで不安な顔をした潤だけがいたのだった。
潤の左側首に咲く、綺麗な綺麗な桜の花を見つめながら、
〝さ…くら…の…は…な…。〟
と呟くと潤が、
「ショコラにはこれが見えるの?」
と聞いてきたので、コクンッと頷いた。
「そっかぁー。
ショコラにはこれが見えるんだ。
やっぱりショコラは俺の運命の子だよっ!!」
と潤がオレを抱きしめるとそう言った。
その姿が…。
先程見えた着物姿の黒くて長い髪の…あの綺麗な女の人と重なって見えてしまい…。
途端に、色んな感情が渦巻いてきて…。
好き…。
嫌い…。
逢いたい…。
逢いたくない…。
逢ってはいけない…。
何だ…この気持ち…。
思い出したいけど、思い出してはいけない。
忘れたいけど、忘れたくない…。
自分であって自分ではない感覚に襲われて、どうしていいのか分からなくなっていると、女の人の声で、
『この桜の花が…。
私の事が…嫌いなら。
見たくなければ噛み付いてそのまま………。』
と言うのが聞こえた。
と言うのが聞こえた。
そうか…。
見たくなければ噛み付いてしまえばいいのだ…。
いやいやいやいやいやっ!!
オレ、何を考えているんだよっ!?
ブンブンと頭を振って怖い考えを捨てようとする。
でも…。
ダメだ…。
このままでは潤に噛み付いてしまう。
噛みつくのはマズイッ!!
潤を噛んではいけないっ!!
と思ったその瞬間…。
身体が…、人の姿に戻りそうな予感がして…。
マズイッ!!
このままでは非常にマズイッ!!
「ショコラッ!?
大丈夫っ!?」
オレを抱きしめている潤が心配そうにそう言いながらオレの顔を見ようとした瞬間、抱きしめられている腕の力が弱まりその腕の中からスルリと抜け出した。
オレを抱きしめている潤が心配そうにそう言いながらオレの顔を見ようとした瞬間、抱きしめられている腕の力が弱まりその腕の中からスルリと抜け出した。
オレはそのまま潤の傍から離れる為に、全力疾走でその場から立ち去ったのだった。
⭐to be continued⭐
潤くん、NHKの大河ドラマ主演おめでとうございます
潤くんの演じる徳川家康さんはどんな家康さんになるんでしょうね?
2023年が待ち遠しいですね
今から楽しみです
ずっと潤くんが見れなくて寂しかったのですが、インタビューに答える潤くんが見れて幸せです~