リビングに到着すると潤がリビングの扉をガチャッと開けてくれ、



「ショコラどうぞ。」


と言い先にオレをリビングの中に入れてくれた。





冷房の効いたリビング涼しくて気持ちが良く、



〝うおーっ!!
涼しいーっ!!〟


と言うと潤が右手で左腕をさすりながら、


「…えっ?
ちょっとこの部屋寒くない?」


と言った。





すると相葉くんが、


「あっ!!
潤ちゃんごめん…。
外が暑かったから部屋の温度下げて貰ってたんだった。」

と言うとかずが、


「部屋の温度を上げるね。」



と言うとエアコンのリモコンのボタンをピピピッと押して部屋の温度を上げた。






「潤くん、これで大丈夫かな?」


和が潤にそう聞くと、



「うん、大丈夫。
かず、ありがとう。」


潤はそう答えると、





「ショコラ少し温めさせてね。」


と言いながらオレの背中に抱きついてきた。






背中に顔をすり寄せながら、



「ショコラあったかいーっ!!」



と潤が言うとかずが、


「潤くんまだ寒いんじゃん。」


と言いエアコンのリモコンに手を伸ばすと、



「かず、いいんだよ。
寒いの俺だけだから。
ショコラに温めて貰うから平気っ!!
ねー、ショコラー。」




と潤が更にオレの背中にスリスリしながらそう言った。



  



潤がくっついてくると暑いけど…。


だけど嫌ではなく…。


むしろ嬉しいんだよな。



そんな気持ちを悟られない様に、




〝潤はしょうがないなー。〟




などと言いながらニヤけていると、



 







「ふふふふふ。
今日も潤くんはショコラと仲良しね。」


と母さんが笑いながらトレイを持ってやって来た。





「今日のスイーツはワッフルですっ!!」


と言い母さんがテーブルの上にお皿に乗せられたワッフルを置いた。



「わーっ!!
美味しそうーっ!!」


「どれを食べるか迷うねーっ!!」


テーブルの上に置かれたワッフルを見て、潤と相葉くんはどれにするか楽しそうに選んでいた。








オレもテーブルに近付き、ワッフルの乗せられたお皿を覗き込んでみると…。




手のひらサイズのワッフルはセロファンに包まれており、長方形のワッフルとワッフルの間にクリームやフルーツなどが挟まれていてとても美味しそうだった。







犬の姿のオレは貰えないんだろうな…。



でも美味そうだな…。



ゴクリと唾を飲み込みながら見ていると、




「夏芽さん、ショコラにもコレ食べさせてあげてもいい?」



と潤が母さんに聞いてくれた。



「んー。
少しだけなら良いわよ。」



と母さんが言うと潤が、



「ショコラ、どれが食べたい?」



と聞いて来たので、


〝キウイッ!!
キウイが入ってるの食べたいっ!!〟


と言うと潤はキウイと書かれたシールの貼ってあるワッフルを手に取り、ワッフルのセロファンを剥がすとオレが食べやすい大きさにちぎって手のひらに乗せてくれた。








「ショコラ、どうぞっ!!」


と潤がワッフルを食べてもいいよ、の合図を送ってくれたので、



〝いただきますっ!!〟



と言い、潤の手のひらの上からワッフルを食べていると、






「夏芽さん、今日は朔くんと華樹ちゃんは?」


と相葉くんが母さんに聞いていた。

  






そういえば静かだと思ったら朔と華樹の姿が見えないな、と思っていると、

 

「今日は朔は塾で華樹はお友達と出かけているのよ。」


と母さんは相葉くんに説明をしていた。

 






「そっか…。
2人ともいないんだ。」


と相葉さんが寂しそうに言うと、




「ふふふふふ。
相葉くんが寂しがっていた、って伝えておくわね。」


笑いながら母さんがそう言うと、相葉くんも笑いながら、





「はい、伝えておいてください。」


と答えていた。





「相葉さん、ゲーム友達が今日はいなくて残念でしたねー。
あとで俺が相手してあげますよ。」


和がワッフル食べながらそう言うと、



「えっ!?
和くん、いいのっ!?」


と相葉くんは黒目がちの綺麗な瞳をキラキラとさせてそう言った。








「じゃあ、相葉くんと和くんがゲームをしている間、潤くんとショコラはお庭を散歩してきたらどうかしら?」


と母さんが言うとこれた潤も綺麗な瞳をキラキラとさせて、




「夏芽さん、いいの?」


と母さんに聞くと、


「いいわよ。」


微笑みながら母さんが答えるのを聞いて潤は、


「やったねっ!!
ショコラ。」


オレの頭を撫でながら、それはそれは嬉しそうにニッコリと笑った。









ああ…。

潤の笑顔はやっぱり可愛いな♡


と潤を見つめていると、潤は更に嬉しそうな顔をしてくれた。












ワッフルを堪能した後、和と相葉くんがゲーム部屋へと移動をし、潤とオレも散歩に行こうとしたら、


「あ、いけないっ!!
忘れていたっ!!」



と潤が慌てて保冷バッグの中から丸い容器を取り出し、


「夏芽さん、フルーツゼリー作ってきたから、よかったら食べてください。」


と母さんに渡した。





「潤くん、ありがとう。
わぁーっ!!
美味しそうねーっ!!」


透明の容器の中を見た母さんがそう言うと、潤は照れながら嬉しそうな顔をしていた。







〝オレも食べたいっ!!〟



と言うと潤が保冷バッグを持ち上げて、


「ショコラのはこっちにあるから安心して。
ショコラのは凍らせていたから外で食べると美味しいと思うよ。」


と言った。







〝潤、早く庭に行こうっ!!〟



と言い、潤の服の裾を口で咥えて引っ張ると、



「じゃあ、行こっか。
夏芽さん、お庭に行ってきまーすっ!!」

と潤が母さんにそう言ったのでオレも、


〝行ってきまーすっ!!〟



と言うと母さんが、



「2人とも、暑いから気をつけてねーっ!!
行ってらっしゃーいっ!!」



と送り出してくれたのだった。















⭐to be continued⭐