「この間櫻井さんのお家に来た時に、ここの部屋で黒柴のワンコさんが眠っているのを見つけたんだ。」
「ああ、その子はしょ…「ゴホンッ!!」
智くんが咳払いをした。
「あ、えっとあの…「ショコラ、だ。
その子は、ショコラ、って名前だ。」」
とオレの名前をどう言おうかと困っている和に代わって智くんが、『ショコラ』と潤に言うと、
「おい、ショコラ。
お前、可愛いぞっ!!」
と思わず、
〝ちょっとっ、智くんっ!!
皆んなが潤を同情して見つめていると、潤は突然、
〝「「「はいっ!?」」」〟
と聞き返すと、
「俺、子供の頃からずぅーーーっと、黒柴のワンコを飼いたくて、ずっとずっとずーーーっと探してたんだ…。」
と言いながら、潤はオレを抱きしめる腕に力を込めた。
「ねぇ、まー、そうだよね?」
「う、うん。
潤ちゃんはずっと黒柴を探していたし、飼いたがっていたけど…この子は…。」
「ねぇー。かずお願いっ!!」
「えっ!?
いや…、それはダメかな…?」
「何でっ!?」
「何でって…。
だってこの子はこの家の子だから…。」
「どうしてっ!?」
⭐to be continued⭐
「この間櫻井さんのお家に来た時に、ここの部屋で黒柴のワンコさんが眠っているのを見つけたんだ。」
と潤は嬉しそうに言った。
「待ってっ!!
潤くん、この間来た時にこの部屋に入ってたの?」
「うん、そうだよ。
…勝手に入っちゃったから言いづらくて…。」
「潤くんあの時、『忘れ物をした。』って言っていたよね…?」
「うん。
だって、この子を探して見つけたかったから…。
『忘れ物。』ではなくて『探しモノ。』って言えばよかったかな…?」
と潤がそう言うと和は複雑そうな顔をした。
そんな和と潤のやり取りを見ていた相葉さんが、
「潤ちゃん…。
そういう事じゃないような気がするんだけど…。」
と潤に言うと、
「そうなの?」
潤は何で?どうして?といった顔をして2人を見つめていた。
「いや…まあ…。」
潤は何で?どうして?といった顔をして2人を見つめていた。
「いや…まあ…。」
和が言葉に困っていると、潤はマイペースに話しを続けて、
「この子、フッサフサッで気持ちがいいんだー。」
とオレをギューーーーーッと抱きしめてそう言った後、
とオレをギューーーーーッと抱きしめてそう言った後、
「ねえ、かず、この子のお名前は?」
と俺の顔を両手でワサワサと撫でながら聞いた。
と俺の顔を両手でワサワサと撫でながら聞いた。
和がオレの名前を言いかけると、
「ああ、その子はしょ…「ゴホンッ!!」
智くんが咳払いをした。
和は何も考えずに犬の姿のオレの事を『翔』と言いそうになった事に気が付き、オレの名前を言うのを途中でやめたのだが潤が首を傾げて、
「しょ…?」
と和に聞き返すと、
「あ、えっとあの…「ショコラ、だ。
その子は、ショコラ、って名前だ。」」
とオレの名前をどう言おうかと困っている和に代わって智くんが、『ショコラ』と潤に言うと、
「ショコラかぁー。」
と潤はオレの名前(仮)を呼ぶと、
「おい、ショコラ。
お前、可愛いぞっ!!」
と潤はオレを抱きしめたままそう言った。
うん、犬の姿をしているオレを人前で『翔』と呼べないは分かる。
分かるけどよりによって『ショコラ』だなんて甘ったるい名前を仮の名前にするなんて…。
納得いかないっ!!
納得いかないっ!!
と思わず、
〝ちょっとっ、智くんっ!!
ショコラって何だよっ!?〟
と言うと、潤は不思議そうな顔をして、
と言うと、潤は不思議そうな顔をして、
「ねえ…この子…。
お名前、ショコラ、じゃないの…?」
と智くんと和の顔を交互に見ながらそう言った。
「いや、ショコラだぞ。」
「そうそう。
ショコラだよ。」
〝だから、何でショコラなんだよっ!!〟
と言うと、
「だってこの子、何でショコラなんだよ、って言ってるよ。」
と潤が言った。
「「えっ…。」」
「黒柴のワンコさんのお名前は、ショコラじゃないの?」
と潤が俺の瞳を見つめながらそう聞いてきた。
チラリと智くんと和を見ると、和は潤に見えないようにフルフルと顔を横に振り、智くんは無言でショコラと言えっ!!と圧をかけてきた。
智くんの眼差しはいつもは優しくてふんわりとしているのに、こういう時は何故か目力半端ないんだよな…。
〝ショ…ショコラだよっ!!〟
と言うと、潤は、
「なーんだ。
やっぱりショコラなんだー。」
と微笑みながらそう言った。
「潤くんは、ショコラが何と言っているのか分かるのかい?」
と智くんが潤に聞くと、
「うん。
分かるよ。」
と潤は嬉しそうな声でそう答えた。
「えっ!?
潤ちゃん、黒柴のワンコ探知の能力だけではなく、ワンコの喋る言葉も分かるのっ!?
潤ちゃん凄いねっ!!」
と相葉さんが驚いて潤に聞くと、
「ショコラ限定かな…?」
と潤は答えた。
「え…?
ショコラ限定なの?」
と和が聞くと、
「だって…。
他の子たちには俺、嫌われてばっかだったもん…。」
と潤は寂しそうな声でそう言った。
「確かに…。
潤ちゃん、動物好きなのに動物に嫌われるもんね…。」
と相葉さんがそう言うと潤は悲しそうな顔をして、
「うん。
いっつも撫でようとすると手を噛まれたり、引っ掻かれたり、唸られたり…。」
と俯きながらそう答えた。
ってか…。
潤って、どんだけ動物に嫌われてるんだよ…。
「俺、この子飼いたいっ!!」
と言い始めた。
と言い始めた。
オレを含めて4人(3人と1匹?)が同時に、
〝「「「はいっ!?」」」〟
と聞き返すと、
「俺、子供の頃からずぅーーーっと、黒柴のワンコを飼いたくて、ずっとずっとずーーーっと探してたんだ…。」
と言いながら、潤はオレを抱きしめる腕に力を込めた。
「ねぇ、まー、そうだよね?」
「う、うん。
潤ちゃんはずっと黒柴を探していたし、飼いたがっていたけど…この子は…。」
「ねぇー。かずお願いっ!!」
「えっ!?
いや…、それはダメかな…?」
「何でっ!?」
「何でって…。
だってこの子はこの家の子だから…。」
「どうしてっ!?」
「ショコラは櫻井家の家族同様だからダメなんだよ。」
と智くんが潤を諭すように優しい声でそう言った。
と智くんが潤を諭すように優しい声でそう言った。
⭐to be continued⭐