☆〜☆〜☆
さとちゃんと翔ちゃんがリビングを出て行ってから暫くして、
♪ピコンッ♪
モバイルにメッセージが届いた音がしたので、メッセージを開くと潤くんからで、予定より少し早い時間だけど門扉の前に到着したので門を開けて欲しい、という内容だった。
「伯母さーん。
潤くんと相葉さんが門扉の所まで到着したから、門を開けるねー。」
とキッチンに向かって言うと、
「はーい。
和ちゃん、ごめんけどよろしくねー。」
と伯母さんから返事が返ってきた。
ゲームをセーブしてからソファーを立ち上がり、インターホンの横にある門扉を開けるタッチパネルを操作して門扉を開けてから潤くんに、
〈門を開けたよ。〉
とメッセージを送り、再びソファーに座ると、
♪ピコンッ♪
♪ピコンッ♪
とモバイルのメッセージが届いた音が再びしたので画面を見ると、潤くんからの返事だった。
〈かず、ありがとう。
今、門を通過して向かってるよ。〉
というメッセージと、可愛らしいネコのキャラクターがお辞儀をしているスタンプが届いていた。
「ふふっ。
潤くんって可愛いモノが好きだよね。」
とスタンプを見て微笑んでいると、
「和ちゃん、駐車場までお迎えに行こうよーっ!!」
と、いつの間にかキッチンから出てきていた花樹ちゃんが、俺の前に立ってそう言った。
「うん、分かった。
行こうか?」
と言い花樹ちゃんに手を差し出すと、花樹ちゃんは満面の笑みを浮かべて、
「うん。行こうっ!!」
と言い、俺の手を握った。
リビングを出る前に叔母さんに、
「伯母さーんっ!!
花樹ちゃんと一緒に、潤くんと相葉さんを駐車場まで迎えに行ってくるねー。」
と俺が言うと、花樹ちゃんも俺に続いて、
「行ってくるねーっ!!」
と言うとキッチンから、
「はーい。
いってらっしゃーい。」
と言う伯母さんの声が返ってきた。
花樹ちゃんと手を繋いでリビングを出て玄関へと向かった。
玄関の手前にある格子戸の扉を開けて、玄関に到着し花樹ちゃんと一緒に上がり框に座り、靴を履いていると、焦って靴を履こうとして靴の紐がなかなか上手く結べない花樹ちゃんに、
「花樹ちゃん、そんなに慌てなくても相葉さんも潤くんもまだ到着しないから、ゆっくりで大丈夫だよ。」
と言うと花樹ちゃんは、
「うん、和ちゃん分かった。」
と言い、靴の紐をゆっくりと結び、
「和ちゃん、お待たせっ!!」
と右手を差し出してきたので、再び花樹ちゃんと手を繋ぎ玄関を出た。
数寄屋門まで続く飛び石の上を、花樹ちゃんと一緒にピョコン、ピョコン、と飛び跳ねながら歩いて行くと数寄屋門が見えてきた。
花樹ちゃんが走ろうとするので、
「花樹ちゃーん。
俺、もう少しゆっくり歩きたいよー。」
と言うと花樹ちゃんは、
「もう、和ちゃんは仕方ないなーっ!!」
と言いながら、ゆっくりと歩く俺のペースに合わせてくれた。
数寄屋門の扉をカラカラカラッと開けて門をくぐり、5段ほどある階段を降りて駐車場へと向かった。
駐車場に到着すると、花樹ちゃんがソワソワとしながら、
「和ちゃん、まーくんまだかなー?」
と聞いていた。
「んー。
もうそろそろかなー?」
と言いながら道を眺めていると、こちらへ向かって来る黒い車が見えて、
「花樹ちゃん、来たかもよ?」
と言うと花樹ちゃんは、
「和ちゃん、本当?」
と言い背伸びをして道路を見つめて、
「あ、和ちゃん、まーくんの車が見えたよっ!!」
「和ちゃん、まーくんまだかなー?」
と聞いていた。
「んー。
もうそろそろかなー?」
と言いながら道を眺めていると、こちらへ向かって来る黒い車が見えて、
「花樹ちゃん、来たかもよ?」
と言うと花樹ちゃんは、
「和ちゃん、本当?」
と言い背伸びをして道路を見つめて、
「あ、和ちゃん、まーくんの車が見えたよっ!!」
と嬉しそうに言った。
⭐to be continued⭐