窓の外に目をやると、相変わらず雨がしとしとと降り続けていた。
潤の結界の雨が…。
雨の気配を感じながら窓越しに暗くなった外を眺めていると、廊下をパタパタと走る足音が近づいて来て、
「翔様ーっ!!
そろそろお時間ではないですかーっ!?」
と言う赤紅の声が襖の向こう側から聞こえてきた。
「ああ、そうだな。
赤紅、ありがとう。」
と返事をし、文机の上に置いてある木の箱の中から、緑色の鳥の形をした紙を取り出し、懐の中にそっと入れ立ち上がり、部屋を出ると廊下で赤紅が待っていた。
赤紅は、俺の着物の袖の裾をギュッと握りしめながら、
「翔様、今日は頑張ってくださいね。」
今にも涙がこぼれ落ちそうな瞳で、俺を見上げてくる。
「ああ。赤紅ありがとう、頑張ってくるよ。
潤も一緒に戻ってこられるようにするよ。」
と言い、赤紅の頭をクシャクシャと撫でてやると、赤紅の顔はぱああっと笑顔になった。
長い廊下を歩いて縁側まで移動し、縁側にある障子と窓を開けて雨の夜空を眺めた。
赤紅も潤が戻ってくるのを心待ちにしているし、潤が近くにいない事で妖力が弱まっている紅藤の為にも頑張らなくては…。
潤に会える嬉しさ半分、潤の記憶が本当に戻るのかという不安半分…。
色んな気持ちが自分の中で渦巻くのを落ち着かせる為に、スゥーーーーッと息を吸い呼吸を整え鳥の姿となり、翼をバサバサッと羽ばたかせながら、
《赤紅、行ッテクル。》
と言うと、
「翔様、行ってらっしゃいませっ!!」
赤紅に見送られて、おおみ屋工房へと向かった。
おおみ屋工房へ到着し、和也や潤がいるだろう客間の前にある廊下の窓の前へ降り立ち、バサバサバサバサッ、と翼を羽ばたかせた後嘴で、コツッコツッコツッ、と外から窓を叩いた。
何度かそれを繰り返すと、窓の向こうに人の影が見え、カラカラカラッ、と窓が開くと潤達の姿があった。
「鳥サンっ!!!」
と言いながら潤が腕を差し出してきたので、潤の腕に乗ると、潤が
「鳥サーン。」
と言いながら頬をすり寄せてきた。
ああ…。潤だ…。
と言いながら潤が腕を差し出してきたので、潤の腕に乗ると、潤が
「鳥サーン。」
と言いながら頬をすり寄せてきた。
ああ…。潤だ…。
潤の温もりを感じていると、客間から廊下に出てきた智くんが、
「和也、そいつがお前たちの迎えだ。」
と、俺を見てニヤニヤとしながら言った。
「えっ!?〝鳥さん〟は智さんの鳥だったんですか?」
と和也が言うと、
「いや、そういう訳ではない。
んー、まあ、そのうち分かるさ。」
と智くんは言い、
「早く行かないと間に合わなくなるぞ。」
と、和也達を急かして玄関に向かわせた。
と、俺を見てニヤニヤとしながら言った。
「えっ!?〝鳥さん〟は智さんの鳥だったんですか?」
と和也が言うと、
「いや、そういう訳ではない。
んー、まあ、そのうち分かるさ。」
と智くんは言い、
「早く行かないと間に合わなくなるぞ。」
と、和也達を急かして玄関に向かわせた。
「にのちゃん、時計は持った?」
「うん、持ったよ。
相葉さん地図は大丈夫?」
和也とイケメンくんが、時計と地図の確認をした後、
「じゃあ智さん、花浅葱さん、行ってきます。」
「おう。気をつけてな。」
「いってらっしゃいませ。」
「「いってきまーす!!」」
智くんと花浅葱に見送られて玄関て出発した。
例の場所に案内する為に低めに飛びながら三人を誘導し、まずはおおみ屋工房の裏山にある祠に向かった。
三人がちゃんとついて来れているか、様子を伺いながら道を進んで行く。
夜の暗闇と雨で足元が悪いのもあり、歩きにくそうだな…と思っていると、
「〝鳥さん〟ちょっと待ってよーっ!!」
と、和也に呼び止められた。
振り返り三人をジッと見つめて、翼をバサバサッバサバサッと羽ばたかせ、光り輝く小さな羽を舞わせて和也達の足元をほんのりと照らしてやると、いくらか歩き易くなったようで三人の歩く速度も少し速まってきた。
そうして、目的地に向かって道を進めて行った。
⭐to be continued⭐
相変わらずペースが遅くてスミマセン…。
3/1(日)のインスタライブ、私的には翔潤の萌えポイント盛り沢山でした♡
タコスの準備をする翔くんと潤くん♡
潤くんの作ったタコスを食べる翔くん♡
潤くんのいる、チームグーに入りたがる翔くん♡
またインスタライブして欲しいですね♫