木のトンネルを抜けると大きな栗の木があり、その木を突っ切ってそのまま進んで行くと、周りは木々に囲まれているが見晴らしがよくて空と星が綺麗に見れる場所に辿り着いた。





此処が潤と毎年一緒に過ごす〝記念日〟の場所なのだ。






「潤、そんなに走ると転ぶぞっ!!」



俺の前をはしゃいで走っている潤と智和に向けて声をかけた。




すると潤が振り返って、


「しょおくん、大丈夫だよーっ!!

ねー。智和っ!!」


と、ニッコリと微笑みながら智和に問うと、





「ああ、大丈夫だ。」


と、智和も笑顔で答えた。





智和ももうご老体なので、潤も無茶させるなよ…。


と内心冷や冷やしながら見ているのだが、智和からすると昔と変わらない接し方をする潤と一緒にいるのが心地よいのかも知れないな。

 


まるで子供に戻ったかのように、潤とはしゃぎながら走っている智和を見ながらそう思っていた。









潤との〝記念日〟の場所に到着し、空を見上げていると、



「智和、ここに座って見よう。」



持ってきていた敷物を広げた潤が智和の手を引き二人で敷物に腰を下ろし、空を眺めながら今か今かと待ちわびていた。





「しょおくーんっ!!

こっちは準備完了だよー。」



潤が手をブンブンと左右に大きく振って合図をしてきたので、









「さてと…、始めますか。」



と呟き、目を瞑り両手の手のひらに神経を集中させた。

  
  


手のひらにキラキラと光り輝く小さな光の塊が、少しずつ少しずつ集まるのを感じる。



その小さな光の塊を空に向けて両手を上げ、天高く解き放つと夜空一面が光の星でキラキラと埋め尽くされていく。





夜空を見上げていた潤と智和が、


「「わぁーーっ!!」」

と声を上げた。





「満天の星だな。綺麗だ。」

  


「ねっ、綺麗でしょ?

しょおくんはお星様の魔法使いみたいなんだよ。」

  


「ああ…、本当にお星様の魔法使いみたいたな…。」


そんな二人の会話を微笑を浮かべながら耳を傾け、天に向けて上げた両手をゆっくりと地面に向けて下ろていくと、光の星が次々と空から地上に向けて降り注ぎ光の星の流星が次々と夜空を駆け巡っていった。







「流れ星だな。

潤、流れ星に三回願い事をすると願いが叶うんだぞ。」

  
と、智和が言うと、




「えっ!?そうなのっ!?」


知らなかった、 


と言いながら潤は流星に向かって手を合わせて、目を瞑りぶつぶつと言いながら願い事をしていた。





そんな潤の横で、智和も手を合わせて願い事をしていた。




あの時、智和は一体何を願っていたのだろうか…?


今となっては誰も知らないので、謎のままなのだが…。









この日は潤と智和の為に、光の流星を夜空に何度も何度も降らせ、最後に小さな光の塊を両手の手のひらの間に集め、それを少しずつ大きくさせて、光の塊で鳳凰を造り出し夜空へと飛ばすと光の鳳凰は天高く飛び立った所で、パァーッと花火の様に広がりキラキラと夜空に舞い散っていった。





潤と智和は、その様子ずっと目を輝かせながら見つめていた。









⭐to be continued⭐


お久しぶりです…。
相変わらず、のんびりペースでスミマセン…( ;∀;)

皆様、インスタのストーリー見ましたかっ!?
翔くんと潤くんの、リハーサルで撮れた奇跡の一枚っ!!
もう匂わせどころじゃないですよねっ!?
これでまた明日から仕事が頑張れますっ(o´・∀・)o