俺たちから少し離れた所で〝鳥さん〟が、目をつむり、すぅーーーっと息を吸いそしてゆっくりと目を開けるのと同時に、鳥さんの両手に光りが集まっていった。


キラキラと輝き、夜空の星がそこに集まっているかのようだった。


両手に集まった星のような光をまるで空に返すかのように、両手をゆっくりと空に向かってかざすと、光が空に吸い込まれるかのように上がっていく。


「うわぁー!!」

「にのちゃん、Jちゃん、綺麗だねー!!」

「キレイーっ!!」


喜ぶ俺たちをにチラッと見て、〝鳥さん〟が口元をゆるめた。


〝鳥さん〟が着物の懐に手を入れて、緑色の鳥の形をした紙を取り出しその紙をフワッと空に浮かせて、〝鳥さん〟の作り出した光を当てると、緑色の小鳥となった。


その小鳥が俺の方に飛んできて、




『和也、誕生日おめでとう。


星のモチーフは、〝願いの成就〟を意味して希望の象徴…。

だから、翔の作り出す光の星に願い事をすると、きっと願いが叶うはずだ。

和也の願いが叶って、これからもずっと幸せでありますように。』



と、喋り終わると小鳥がキラキラと光り輝き、宙を舞って消えていった。




この声って…。

〝翔〟って…?


と考えていると…。




「小鳥さんが喋って消えたっ!!」

「消エタっ!!」


相葉さんとJは驚いていたが、俺はあの声に聞き覚えがあるんだよな…。




「今の声…、じいちゃん…?」

と呟くと、


「そう。智和からの伝言だ。

懐かしい声だろ…。」


と〝鳥さん〟が言った。


「じいちゃんからの…伝言…?」




〝鳥さん〟はコクリと頷き、


「そして今から智和からの〝贈り物〟を見せてやるよ。」


と言った。


「それよりも〝翔〟って…、「和也、〝贈り物〟が先だ。」」


ジッと真紅色の瞳で〝鳥さん〟が俺を見つめて言った。



きっと、今は聞くなという事なんだろうな、と思い、


「うん、わかった。」


と〝鳥さん〟を見ながら答えた。




⭐to be continued⭐