「花浅葱ー。どこだー?」

襖の外の廊下から花浅葱さんを呼ぶ声が聞こえると、花浅葱さんは立ち上がり、


「はーい。ここですよー。」


スッと客間の襖を開けて、廊下にいる相手に声をかけた。



「おう。そこにいたのか。」


「はい。和也さんとお友達がお待ちですよ。

智さん、こちらに来てください。」



と声の主を客間に呼んだ。



「おう。今行く。

待たせて悪かったなー。」


とのんびりした口調で、藍色の作務衣を着た色黒の人が入ってきた。


「和也来たか。」

頭に巻いたタオルを取りながら、俺の顔と何故かJをチラリと見ながら、

「…久しぶりだな。」

と声をかけてきた。


「お久しぶりです。

って、俺あまり憶えていないんですけど…。」


スミマセン…。

と言うと、

「会うの師匠から亡くなって以来だし、和也は子供だったから仕方ないさ。

そちらは…?」



相葉さんを見て聞いてきたので、相葉さんとJを智さんに紹介した。


「和也、相葉ちゃん、J、もうちょっと待っててくれ。

今から昼飯の準備するから。」


お蕎麦でよかったか?

と聞かれたので、


「「お蕎麦大好きです。」」

と俺と相葉さんとで答えるとその横でJもウンウンと頷いていた。



「そりゃよかった。」



「智さん今蕎麦作りにハマっていて、結構本格的なんですよ。

でもね…、ふふふふ…。」



「おいっ!!花浅葱、その笑いは何だっ!?」


「だって…くくく…。

智さん、蕎麦の実を初めて見た時に何て言ったと思います?」



何だろう…?


と思っていると花浅葱さんが話を続けようとすると智さんが、


「花浅葱、その話は止めろってっ!!」

と言って話を止めようとしたが花浅葱さんは話を続け、


「お蕎麦って朝顔の種で作るんだ、つて言ったんですよー。ふふふふふ。」


「えっ!?まさか今日のお蕎麦は朝顔の…?」

俺が言うと相葉さんが続けて


「種で…?えっ!?朝顔の種はたべれるの?」

と言って狼狽えている。



「んな訳ないわっ!!」

智さんが相葉さんにツッコミを入れる。


「今日のお蕎麦はちゃんと蕎麦の実で作っていますから、大丈夫ですよ。」

と花浅葱さんが笑顔で俺たちに言った。


「じゃあ、俺たちは昼飯の準備するからゆっくりくつろいで待っててくれ。

工房以外なら、どの部屋に行っても大丈夫だからな。

工房の場所はわかるか?」


と聞かれたので、


「玄関入ってすぐの左側にある部屋でしたよね?」

と答えると、



「おう。そうだよく覚えていたな。

特にJっ!!お前好奇心旺盛そうだから、工房には絶対に入るなよっ!!」
 
と言い残して部屋を出ていった。



名指して注意をされたJは人差し指で自分を指差し、顔ををキョトンと傾けていた。


見ただけでJが好奇心旺盛だとわかる智さんはスゴイな、感心していると、



「すみませんね。

智さん、昔作りかけの時計を触られてダメになってしまった事があるので、作りかけの時計がある時は少し神経質になってしまうんですよ…。」



申し訳なさそうにペコリと頭を下げ、先に部屋を出ていった智さんを追うように花浅葱さんも部屋から出ていった。




⭐to be continued⭐


嵐さんのYouTube早速登録しちゃいました♫
個人的には〝happiness〟の5人がわちゃわちゃしている姿が好きです♡