ウランバートルは危ない、と聞いていた。
北京で会った大阪外語大モンゴル語学科生徒から。
夜は絶対出歩かない方がいいと。
市場に一人で行ってモンゴル人に周りをすっかり囲まれ、
有無を言わせず財布やカメラをぶんどられたりだとか。
また、最近日本人が5回、(1、2、3、4、5、と)刺されたらしい。
それも物盗りだったらしいけど。
バンコクや北京、その他の都市でも危ないと言われるけれど、
実際に危険を感じる事はそんなに多くない。
時間を気にせず夜道も歩いていたし。

で、ウランバトールに着いて。
ウランバートル市民に聞いてみても、夜はあまり出歩かないと言う。
とにかく酔っぱらいが多く、ケンカなどのトラブルも多いらしい。
長期滞在の日本人曰く、夜出歩くと10回に一回は何かあるという。
酔っぱらいにからまれたりケンカに巻き込まれたり。
実際にその人は顎の骨を折られたらしい。
東アジアでは一番治安が悪い都市らしい。

正直かなりビビっていた。
リュックは背中でなく前に持ち、背後を振り返り振り返りながら歩いていた最初の頃。余計怪しいって。
ウランバートルに10日くらい滞在してみて。
あまり夜道を歩くことはないけれど(だって22時30分くらいまで明るいし)今のところトラブルはない。
鞄も肩かけだしぶらぶら歩いて、気持ちもだいぶ緩んでます。
時々、背後を振り返って怪しい人がいたらやり過ごすくらい。

犯罪が多く起こるのは、貧しい国ではなく貧富の差が激しい国。
そういう意味では、その要素をこの国は持っている。
平均月給は2万円くらい。3万円いけばかなりの高級取りらしい。
その割には物価が高い。食料品も衣料品も。
ビールなんかも中国に比べるとバカ高い。
(中国だと燕京ビール、青島ビールとも2元、30円くらいから。モンゴルでも150円、200円とか。)
知り合ったモンゴル人のジーンズは200ドル、靴もそれくらい。
親のスネをかじっているとはいえ、なんだかアンバランスさを感じてしまう。
まあ、オシャレなのかもね。
ウランバートルの女性は所得に占める化粧品費用の割合がアジアで一番高いって何かで読んだし。
それでも昼間から何をするわけでもなくぶらぶらとしている壮年の男性や、
道の端で段ボールに寝ている人、ゴミ拾いの子供たちを見ると、
富裕層と貧困層の差がだいぶ激しいなと感じる。

民主化(自由経済に移行して)10年と少し。
今後どうなっていくのだろうか。