現在、タンザニアのモシという町にいます。 
氷河を抱いたキリマンジャロが、今日もくっきり見えます。 
立派なモスクがあるかと思えば、道端には聖書の露天。 
人々がジャンボ、マンボ(スワヒリ語のこんにちわ)と行き交う。 
そんな町を歩いています。 

アフリカに来て、しんどいこと、嫌なことも多いです。 
それはそれは、もう書ききれないくらい(笑) 
そして少し寂しいです。 
寂しくて、心が空っぽに感じたり、そんな時もあります。 

昨日、自転車を買いました。 
今日からまた走ります。 
チベットであれだけ苦しんで、 
それでもまたサイクリングジャージに袖を通して、サドルに跨る自分がちょっと不思議。 
面白い奴だ、、、 

僕の旅行も一年と三ヶ月が過ぎて。 
野球で言えば、もう8回裏くらい。 

ザンビアのとあるキャンプ場では、木の上で昼寝していて、起きたら下に象が来ていました。象の唇は、かなりセクシー。マラウィでは、財布をすられ、間一髪取り返して。甘い甘いミルクティーを大量に作って、ホームレスと一緒に飲んだり。そう、昨日もホテルのマネージャーと大喧嘩。 

マサイ族は本当にジャンプしてました。 
生まれたてのシマウマの生きる喜びに満ちたあの足取り。 
哀愁漂うハイエナの後姿。悪徳ツアー詐欺師のため息。 
鉄格子越しに聞いた、「人間は罪を犯すものなんだ」というある囚人の呟き。 

僕の旅行はなかなかに面白い。 
そうすると、僕の人生もなかなかに面白いのかもしれない。 
Get back Get back と呟きつづけて、 
帰りたかったのは、取り戻したかったのは、 
そんなに遠い場所でもなく、掌を開けばそこにあったものなのかもしれない。 

愛を胸に走ります。 
この長い旅行と、その前の生まれてこのかたの長い旅路の中で出会えた全ての人々、風景への。 
キリマンジャロの麓からメルー山をぐるり回ってアルーシャへ。アフリカ大地溝帯に沿って、マサイステップを抜けて、イリンガの町まで。 

やっぱり、うん。僕は愛を胸に走ります。