安田純平さんが帰ってきた。

同じ純平つながりということで、(字も一緒だし)とても嬉しい。

3年間シリアで拘束されていたということで、本当にご苦労されたことと思います。

色々な意見はあるだろうけど、

まずは「純平さん、お疲れ様でした」と。

 

僕もバックパッカー時代は中東が大好きでした。

なんせ初めての海外からしてトルコだし。

エジプト、イスラエル、ヨルダン、カタール、バーレーンから、

シリア、イラン、イエメンまで。

中東特有の、ムスリムの厳格さと男男した雰囲気が好きでした。

もっとも「異国に来た」と思えるのが中東なのかもしれない。

 

最近、塩野七生の十字軍の物語を読み終えた。

1095年ローマ教皇ウルバヌス2世の十字軍呼びかけからエルサレムの奪還、

十字軍国家創設、サラディンのジハード開始、フランス王ルイ9世が捕虜となり、

1291年のアッコン陥落で終わる物語。

読みながら、よくも宗教の為だけにここまでお互い戦えるなと感心する。

きっと彼らは、宗教とか神というものへの感じ方が違うんだろう。

 

中東を旅行していると、入国カードに名前や国籍、パスポート番号などと一緒に、「religious(宗教/信仰)」を書く欄がある。

僕は特定の宗教を信じていないので、最初は「None(なし)」と書いた。

そうすると国境の人に非常に驚かれて、

「信仰がないということはお前は動物と一緒ということだ」と言われた。

彼らの考えでは、動物と人間を隔てるものが、「信仰」なのだから、と。

じゃあというわけじゃないけど、「Buddhist(仏教徒)」と書いたら、

肩を抱かれて、「よかったよかった、やっとお前も人間になったな」と、喜んでくれた。

 

またいつかいっぱい旅行したい。

それにしても、シリア内戦であの美しいアレッポの街が破壊されたというのが淋しい。あのスークもあの古城もあのバスターミナルも室ちゃんと奇跡の再会を果たしたゲストハウスも無くなってしまったなんて。。。

 

とにかく。

安田純平さん。お疲れ様です。

そしてお帰りなさい。