
最近、市立図書館から借りて読んだ本。
『熱釣生活〜喜怒哀釣編〜』
言わずと知れたルアーフィッシングのパイオニア・村越正海さんの本で、釣りの体験談なども織り交ぜた、2000年初頭のエッセイ集。
ルアー用フックのバリエーションなど、
古い内容が有るのは仕方がないとして。
氏の釣りに対する普遍的で一貫した信念のようなもの、あれだけの大御所であられながら、未だ尽きる事の無い少年のような好奇心が散りばめられているのを感じ取れて、久しくどっぷりと釣りに興じていないこの身も、心を揺さぶられるものがあった。
世の中はAI台頭。
この映像、写真、すごいね!
と驚くのも束の間。
AIだというコメントに打ちのめされる。
もはや何が本当のことなのか。
果たして本当のことが有るのか。
全部ウソなのかも知れない。
食傷気味な僕はSNS上に溢れる誰かの映像、写真を見る気も失せ始めている。
こんな時代にあってなお、
実在する(した)人の手による本には書き手の、そして読み手の、屈折・歪曲することの出来ない身も心も打ち震わせるほどのリアルが有る。
AIは素晴らしいのだろう。
だけどフェイクの為ばかりに利用していたら、人の心は腐ってしまいそう。
季節の美しさと命の躍動を肌で感じて、
それらを愛おしみながら生きていたいな。