河合さんが亡くなられたとお聞きしてからの数日間、自分でも驚くほど大きな喪失感の中にいました。
私なんかよりもっともっと近くの方々は、どれほどお寂しい思いをされているのだろう、と心が痛みます。
振り返ると、河合さんとの思い出や、いただいた言葉、たくさんあります。
その中のいくつかを、私もここに残しておきたいと思います。
jazz inn LOVELY に初めて出演させていただいたのは、2009年。
とにかく、憧れのお店、でした。
ライブにお客さんをあまり呼べなかったある日、
「お客さん少なくてすみませんでした…」とご挨拶しなくちゃ、
といつもの感覚でカウンターへ向かったら、
河合さんに先に
『客が少なくて、申し訳なかった!』
と言われてしまいました。
その衝撃は、今でも忘れられません。
ハタチそこそこの駆け出しのシンガーにも、そんなふうに言ってくださるんだ…と。当時、他のお店でもいろんな経験をしていた私には、なかなか信じられない出来事でした。
ここは本当にすごいお店なんだ。
ここのマスターは本当にすごい人なんだ。
ここでちゃんと認めてもらえる歌い手になりたい。心から、そう思いました。
その後、LOVELY40周年の大きなコンサートで、再入場受付のお手伝いをさせていただいた時のこと。
楽屋でお弁当をいただきながら、隣で河合さんがお話されていた言葉が、15年経った今もずっと胸に残っています。
『ジャズは、いいか、よくないか、どっちかだ。それだけだ。』
シンプルだけど、とても厳しくて、とても深い言葉でした。
河合さんに歌を聞いていただけるうちに、その「いい」の側へ、もっと近づきたかったな…そんな思いもあります。
それでも、昨年秋のLOVELY55周年ライブに出演させていただけたことは、本当に光栄でした。
そしてこの投稿の写真は、2020年の夏、結婚のご報告をしに、2人でご挨拶へ伺った時のもの📸
私の宝物です。
その時も、『おめでとう!こういうのは、お返しなんかするもんじゃないからね。』と、その場でお財布を出して、さっとお祝いをくださいました。
粋で、あたたかくて、かっこいい方でした。
怖がらずに(笑)、もっとたくさんお話しに行けばよかったな。
河合さんの葬儀で改めて感じた、このジャズ界のあたたかさ。
私もこれから、自分なりに精進して、もっともっと頑張っていきます。
「本当にありがとうございました」と、お別れの時にお伝えしました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
河合さん、どうかゆっくり休んでくださいね。