2018年6月18日(月)

 

Zepp DiverCityで、ceroのツアーファイナル。

 

前作の曲もそれ以前の曲も現バンドメンバーによる強力なアップデートのされ方で新作曲と混ざり合い、「これで踊らずにいられよか?!」というライブに。とりわけアフロビート(的なリズム)にのせて歌われる際の“肉体性をものにした感じ”にバンドの進化を見た。で、そうやってアフロビート的なリズムに日本語をのせて歌われる曲で揺れながら僕が考えていたのは、チャイルディッシュガンビーノら現行の国外アーティストとの同時代性…なんてことではなく、もうずっと昔に何度もかよって観ていたじゃがたらのライブのことだった。リズムの強靭さと歌の微妙な不安定さ、それに女性二人によるコーラス。そう思って聴くと、“このテンポ、このテンポで”が、“スピード、さらにスピード、もっとゆっくり急げ”とよく似たメッセージにも思えてきたりして、意外と歌詞にも通じるところがあるのかも、なんて思ったり。もちろんceroのそれはじゃがたらより健全なものだけど。

 

そういえば、これまでのライブでceroは登場時にじゃがたらの「クニナマシェ」を使っていたものだったが、昨日はかからなかったな。(去年のツアーはどうだったんだろ?)

 

それにしてもああいう変拍子満載の複雑なリズムに20代くらいの若いお客さんがニコニコしながら「のっている」図を見ると、ちょっとした感慨深さのようなものも覚えたりする。と同時に、ああいうリズムにのって踊る快楽を耳と身体が完全に覚えてしまったら、もう普通のロックバンドのライブには戻れないんじゃないか、なんて…。

 

それから、大きな地震のあった昨日みたいな日に聴く「大停電の夜に」はやはり特別なものがあった。2011年、東京が計画停電してたあの頃のライブでも彼らは照明を落としてその曲を演奏し、それは本当に胸の深くに沁み入ったものだったが、昨日久しぶりに聴いてあのときの感情が少しよみがえってきた。