帰宅途中にサラサラの髪の毛が腰まである女の子がいた。
小学生中学年くらいのその子は、つま先をやや外向けに歩いていて、その足はまっすぐと伸びている。バレエを習っているのかな。
何か思い出したのか、弾けたように走り出したけれど、しばらく行くとその足取りはスキップに変わり、ピョンピョンと跳ねながら雑踏の中に消えていった。
ただそれだけのことだけど、仕事が終わり疲れていた気持ちがフワッとあたたかくなった。残念ながら軽やかなスキップもできないけれど、楽しい気分で駅に向かった。