顔面麻痺で入院したときは、この世はコロナの猛威に晒されていた。
面会はおろか、入院だって簡単ではない時だったと思う。
私は地元のクリニックをスタートし、大学病院に入院になるまで4件の病院をタライ回しにされた。
結論からいうと、重症だった。
あの時の担当STがもう少し熱心な人だったら。
そう思わずにいられない日々だった。
マスク生活、口元は回復していかない。
どんどん下がりゆく右瞼。
フェイスマスクしてるから、涙が止まらなくても拭うことができない。
もちろん、その手は手袋に手袋を重ねていた。
点滴ができない。
刺せないのだ、涙で焦点があわず、勝手に瞼が閉じるから…。
顔面麻痺から半年後、顔面麻痺による眼瞼下垂の手術に踏み切った。
これが、もうひとつの失敗を生むことになるとは…
いわゆる二重整形のような手術。
ぶん殴られたように腫れた。
さて、何ヶ月かかるかな…
………。
診察に行くと、主治医が私の顔をみて悲しそうな顔をした。
きちんと左右同じになるように計ったのよ、まだきっと腫れを引かせるルートが作られてない。
毎回同じことをいう。
腫れがひかないなんて、誰が思います?
そんなこと、どこにも書いてない!
こんな目になるなら、やらなかったわ!
そういえたら良かった…
悲しそうな顔をみたくなくて、途中で受診をやめた。
頭頸部外科の主治医は
ひかない腫れも顔面麻痺の影響なのではないかと言っていた。
私は顔で生きてきた人種ではない。
美しい顔ではないから。
でも、これは看板だ。
誰かとコミュニケーションをとる仕事をしてる以上は、この顔を晒さない訳にはいかないんだから。
視線が目に行き、涙をみる。
何度も聞かれた、泣いてます?
悲しくなんかない。
貴方の苦しみに、一々泣くほど優しさなんか持ち合わせてない。
大きなストレスを生んだ。