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生きやすい高齢社会へ…

訪問介護ヘルパーの仕事をしています

 

パーキンソン病マツコさんの日中支援のつづき…

 

マツコさんに関わる主なヘルパーは9名います(チームマツコ)

私が初めてヘルパー会議に出席した時のことです

強烈な個性を持つ先輩ヘルパー達がマツコさんについて発言している中で、際立って大人しく、チョコンと椅子に座ってただただ聞いている方がいました

”何曜日担当のヘルパーさんだろう?”と思っていたら、この法人を立ち上げた理事長でしたアセアセ

 

この日理事長は、マツコさんと新たに同居する事になったミーキちゃんの支援に入っていました

 

マツコさんと私が、清水山公園から戻り一息ついていると、

理事長が、“マッちゃん、おかえりー”

 

するとマツコさん、先程までの穏やかな表情から一変、

“あんあんあんあん、わんわんわんわん”

 

マツコさんは、立ち上げ当初からいる利用者さんなので、理事長とのお付き合いは長いのですが、

さすがの理事長も“あん”と“わん”だけでは何を言っているのか分からない様子もやもや

 

次第に、わんわんわんわん、うぉんうぉんうぉん、うぉーん

 

涙が溢れて止まらずえーん

 

理由は20年以上同居していたシモさんが2週間前に他のグループホームに移った為で、こらえていた寂しさが理事長の顔を見て爆発したようでしたえーんえーんえーん

 

たまたまその場にいた位置から私は、涙だけでなく、一緒に流れてくる鼻水・よだれを拭く担当になっていましたタラータラー

 

ちなみに場の状況は、マツコさんが椅子に座り、マツコさんに目線を向かい合わせる形で理事長が地べたに座り、その後ろにミーキちゃんを心配して来てくれていた先輩ヘルパー、その横に並んでミーキちゃん、そして拭き担当の私も皆、地べたに座りマツコさんの言葉を必死に聞き取ろうとしています

まるで落語の寄席のようです…

 

理事長は、なんとか聞きとれる数少ない単語を一生懸命つなぎあわせて理解しようとしています

マツコさんは、すぐ横にいる私の方を何度も見てうなずき、話の同意を求めてきます

理事長は私に、“なんて言ってるの?”と優しく聞いてくるのですが、さっぱり分かりません叫び

マツコさんはただただ、寂しい気持ちを分かってほしいだけなのですが。

 

 

首をかしげ聞き取ることに疲れてきた頃、

それでも会話を続ける理事長をふと見たら、理事長の目から涙がこぼれていました…

 

ビックリしたと同時に、どうしていいか分からず、すぐ目をそらしてしまいました

 

単なる共感の涙だろうか

 

立ち入れない感情だと思いながら、勝手に想像をしてしまいます…

マツコさんの知らない、シモさんがグループホームを移らざるを得なかった実情や

立場、運営、後悔、断腸の想い、苦渋の決断…

 

一つだけ分かることは、

涙の理由はどうあれ、慈しみの優しい涙だということ

 

私が席を立った後も、

自分の涙よりマツコさんの涙をずっと拭いてあげていました

 

 

 

”あなたがそばにいるだけで 自然と心がひらいてしまう

あなたがそばにいるだけで 自然と涙があふれてしまう

そんなあなたに 私もなりたい…”

 

(少し違うけれど相田みつをの詩のような)あたたかい人ですドキドキ

 

 

 

今回の支援、マツコさんのおかげで、偶然にも理事長と同じ時間を共有することが出来、本当に良かったと思いますお願い