例えば、お付き合いしてる彼がいたとして。

 

その彼の裸が見たいかと聞かれたら、私は違うって答える

 

私は、なのかもしれないけど、別に付き合ってる人の裸を見たいと思ったことはない。

 

 

付き合ってる彼の、じゃなくて、アイドル岡田准一の裸が見たいんだよ

 

同じだけど、そこはまったく違うんだ

 

どういってもうまく説明できなそうだし、話せば話すほどおかしな方へ行ってしまいそうだからやめるけど。

 

 

「ファンは見たいって思うの」

 

それだけ言う

 

 

ふ~んって、まったく納得できてない返事

 

「じゃあ、お風呂一緒に入ろうか」

 

にこって、めちゃくちゃきれいな笑顔

 

 

やっぱりまったくわかってなぁ~いっ!

 

っていうか、最早私の話、聞いてなかったような・・・

 

 

「・・・一人でどうぞ」

 

 

むくれた私の頬を、むにゅっと摘まんでまた笑う

 

 

両目尻に優しすぎるしわが刻まれ、困ったなって、でも嬉しそうな笑みを向けられる

 

 

「・・・だ・・・・」

 

 

「ん?」

 

 

あぁ、この声

 

 

ん?って口を開けずに喉の奥から出す声

 

 

こもった様な柔らかい声

 

 

甘くて甘くて甘すぎて

 

 

うっとりしそうになる

 

 

だけど

 

 

「ダメだからね」

 

 

「ちぇ~っ」

 

 

私の体をいきなり抱きしめ、ぎゅうぎゅうしながら左右に振る

 

 

大きなクマみたいな体格なのに

 

 

駄々っ子みたい