コンコン

 

 

「はい」

 

 

「岡田さん、そろそろお願いします」

 

 

ドアがノックされ、外から声をかけられた

 

 

昨夜から今朝のことを思い出していたら、すっかり手の中のコ-ヒ-は冷めてしまっていた

 

 

もったいないからグイッと一気に飲み干す

 

 

やっぱり彼女が今朝淹れてくれたコ-ヒ-のほうが、うまいな

 

 

「すぐ行きます」

 

 

廊下に向かって、返事を投げ、靴を履きなおす

 

 

 

 

 

彼女の家にいられたのは、6時間ぐらい

 

 

俺は大丈夫だけど、仕事が普段通りにある彼女に無理はさせられないから、我慢した

 

 

その分は・・・

 

 

「やべっ」

 

 

鏡に映る自分の顔が、エロ~くにやけている

 

 

赤みが差さない程度に、両頬を叩き、仕事モ-ドの頭に切り替えた

 

 

次は彼女の仕事が休みの日に行こう

 

 

頭をぶるっと振って、俺は仕事へと向かった

 

 

 

 

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「寝不足?」

 

 

「あ・・・・ん、まぁ。」

 

 

「雪、すごいもんね~」

 

 

寝不足の理由を、雪で早く来たからだと思っている

 

 

「週末ならよかったのにね~」

 

 

そう

 

 

週末に雪が積もって、彼が来てくれたなら・・・・・・・

 

 

「なんで赤くなるの?」

 

 

「え?!」

 

 

指摘され、慌てて頬を両手で覆う

 

 

「もぉ~彼と雪の中、デ-トしたいとか考えてたんでしょ!」

 

 

「違〜うっ!」

 

 

嘘じゃない

 

 

デ-トじゃなくて

 

 

そういうことしたいって無意識に思ってただけ

 

 

エッチだ、私

 

 

「まぁ、いいけど~。」

 

 

「あ!ほら、シャッタ-開くよ」

 

 

開店時間

 

 

次に雪が降るのがいつかなんてわからないけど

 

 

週末だったら・・・・・・

 

 

私から会いに行こうって思った

 

 

「さ、仕事!仕事!」

 

 

 

大好きな彼の腕に抱きしめられながら、雪を見たいから

 

 

 

 

終わり