「准君、ひげはそのままでいいの?」

 

 

出かける準備をしている俺に問いかける

 

 

「ん」

 

 

「・・・髪も?」

 

 

そんなに変か?

 

 

後頭部に手をやってみるが、わからない

 

 

「ふふふ、ここだよ」

 

 

耳の後ろ辺りの髪の毛を、つんつんと引っ張られる

 

 

「ん・・・・・・・いい」

 

 

「いいの?」

 

 

ちゃんと直したら?と目で言われる

 

 

どうせ現場についたらしなきゃなんだから、そのまま帽子かぶればいいわけで

 

 

「あ・・・」

 

 

まろやかな腰を、抱き寄せる

 

 

「・・・・・・そろそろ行かなきゃだよ」

 

 

俺が抱きしめてるのに、冷静に時間を気にする彼女

 

 

なんとなく温度差を感じ、むかつく

 

 

「ちょっ・・・・・ん・・・・・くんっ」

 

 

普段は髪の毛で隠されている細い首筋

 

 

そこに鼻を埋める様に擦り付ける

 

 

ピクンと震えたから、そのままぺろりと舐め上げる

 

 

「ヤッ、ちょっと、んっ・・・・・」

 

 

ダボッとした部屋着は締め付けもなく、俺の手はするりと背中へともぐり込む