「・・・・・・・・なんか機嫌悪い?」

 

 

私は周囲の誰かが機嫌悪そうだなって思った時、触れられない

 

少し距離を開けながら、見守るというか、様子見する感じ

 

だから彼のこういう嫌みのないストレ-トなところが、羨ましく思える

 

 

「悪くはない・・・けど、ちょっと驚いたっていうか・・・怖かったんだもん」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

なんで?って思ってるのかな

 

 

「来るって言うメ-ル、見てないで寝てたから」

 

 

「あ・・・ごめん」

 

 

わかったみたい

 

 

彼の声には感情がよく出る

 

 

私が彼だと気が付かなくて怖かったというけ、パニックに落ちかけてたこと

 

 

詳しくいう必要はないよね

 

 

「ほんと、ごめん」

 

 

ぎゅううううううっと抱きしめる腕に力が入った

 

 

「ううん、もう平気だし・・・・・・・来てくれて嬉しいから」

 

 

ちょっと寂しくなってたから

 

 

彼の温もりを今直接感じられて、心まであったかくなっていく

 

 

雪は好きなんだけどね

 

 

雪害で大変なことも人もいるってわかってても、

 

 

ふうわりふわりと真っ暗な夜空から、急にあらわれて振ってくる情景は

 

 

とても幻想的で寒さを忘れて、ずっと見いってしまう

 

 

だけど寝る前は、ちょっと違ったから

 

 

なんだか雪で彼の姿が見えなくなるような

 

 

雪に彼が隠されてしまうような

 

 

そんな不安が急にあったから

 

 

だから今ここにある温もりを、思いっきり抱きしめた