「准君…」


「ん?」



立ったまま


背中に彼の逞しい胸を感じる



耳の後ろに唇をあてられ、肩を両腕で囲いこむように抱きしめられる



「困るよ」



「ん…」



たぶん私が本気で困って嫌がってたら、すぐはずしてくれるはず


だからこれは、私が望んでいるってこと



「もうちょっと…」



そう



もうちょっと



もうちょっとのもうちょっと



「もう時間だもん」






朝起きて、彼の寝顔を見るつもりが見られてて



朝ごはん作ろうと思ったら、もう出来てて



つまり彼は私がグースカ寝てる間に



トレーニング



シャワー



朝ごはんの準備



を、していたんだよ



それで寝てる私の横へ来て、寝顔を眺めていたらしい



そんなこと知らずに寝てた私は目を開けたら、めちゃくちゃ整った顔が真横にあってさ


パンケーキにメイプルシロップたっぷり&バター&生クリームみたいな


整いまくった顔が、甘々とろっとろになっていて



だから



私は朝から恋に落ちてしまった



何度目かわからないけど(笑)



それで彼とご飯食べて準備して、そろそろ時間だから行くねって玄関に行って



靴を履こうとしたら、今の状態に。



「また時間できたら連絡してね。」


「ん」



「じゃあ、そろそろ行くね」



「………」



そんな態度とられたら、私だって行きたくなくなっちゃうよ〜っ