声が弾んでピョンピョンしてるように、彼女が話続ける



ひらパーのこと


くずはのこと


コンサートのこと



聞いていると、彼女はV6のファンなんだよなぁって、なんだか不思議な気持ちになる



わかってはいるけど、こうも興奮しながら話されると、自分がV6のメンバーだということが他人事のように思えてくる



V6が大阪でコンサートするって、俺のファンにとっては特別なんだって



「おっきなパフェ、4人で食べたんだよ」



「ひらパーではもちろんオムライス食べてきた!」




俺の生まれ育った場所に、彼女が来ていた



俺がいたところを巡っていた



俺がよく知る街に彼女が来ていた



そこで気がつく、彼女の素肌の感触



まだ裸のままだったから、脱ぎ捨てていたTシャツを探して被せる



頭がTシャツから出ていない状態でも、話をやめない彼女



「プハッ!あの花殿さんのお肉は柔らかくてペロリだねぇ」



顔が飛び出した途端に、肉の話



「ははっ!食べ物の話ばっかだな」



「だって美味しいものばっかりなんだもん。あ、たこ焼きも食べたよ〜。たこ焼き屋さんがあちこちにあるから、我慢できなかったの」



今はきれいに整備された駅



そこに立っている彼女



懐かしいリズムを刻む電車



その車内から、外の景色を少し眩しそうに眺めている彼女




大阪に



枚方に




滞在して笑顔でキョロキョロしている彼女が、見えるようだ