「お前、あんだけポイントポイント言ってただろぉ〜!」
健君の声が響く
「博ポイント失効してもいいのかよ?!」
一回行かないと失効するって、イノッチが決めたのか…
「「長野くぅ〜んっ!!!」」
あぁ、昔こういう光景見たよな
あれは小学生低学年の頃か
女子が数人で俺のことを担任の先生に言いつけに行ってた…
せぇんせぇ〜!おかだがぁ〜!
って…
あぁいうときって苗字呼び捨てにすんのは、やっぱり怒りからなのか
そんなことをまるで走馬灯のように思い出していたら、2人に呼ばれて長野君がやってきた
「岡田がぁ〜今夜は行かないって言ってるんだよ!あんだけ騒いでたくせに、意味わかんねぇよ」
健君…俺がいないと寂しいのかな
「もぉさぁ、そんな奴のポイントはマイナスにしちまぉーぜっ!」
失効どころかマイナスにされるのか…イノッチ…そんなにイキイキ訴えなくても…
うまい言い訳がまったく思いつかず、黙ったままの俺を長野君がじーっと見つめていた
その間も2人はキャンキャン騒いでて
俺はもう冷やかされても言うしかないか、と腹をくくった
そうしたら
「岡田は今回は不参加で、ポイントやるよ」
「え?」
「なんだよ、それぇ〜?!?!」
「そんなんおかしいだろっ」
さっきより騒ぎ立てる2人に
「問題ある?」
って
長野君はにぃ〜っこり微笑みかけながら、言った
普段から怒らない穏やかな代名詞とも言える長野博
だからこそ、その微笑みの意味を読み違えてはならない
それは22年間の付き合いで、みんなわかりきってきたことだから
「まぁ…長野君がそぉいうならさぁ。いいけどぉ」
健君が少し膨れながらも、そう言った
「3人なら長野君真ん中にできんしな」
切り替えの早いイノッチが、早速3人でのメリットをあげだした