歯を磨いた後、彼が先にベットにはいった
私は少しあけられた横へと、そっと転がりこむ
肌触りのいいタオルケットを、彼がかけてくれる
「明日は何しようか」
「准君、仕事でしょ?」
「昼前ぐらいから…ね」
そしたら朝はゆっくりできるってこと
………
「ゆっくり朝寝して、ご飯一緒に食べよう」
「うん」
彼の腕が私の首の下に差し入れられる
コロリ、と彼の方へ転がった
「〇〇」
「…」
彼の息が私の髪をくすぐる
「仕事、疲れた?」
「ううん、そんなに」
本当は下半期の始まりで慌しい日々だけど
コンサートに行けたから、私の中にはパワーが漲っていた
「あ!」
「っ痛っ」
「ごめんっ、大丈夫?!」
彼に話したかったことを思い出して、つい勢いよく頭を上げてしまい、彼の顎のあたりにぶつかってしまった
「なに、そんな興奮して」
彼の笑いを含んだような声に、大丈夫そうだと一安心した
「あのね、ひらパー楽しかったよ〜!」
私は彼に会ったら絶対ひらパーの話をしようと思ってたんだ
そこから私はひらパーに着いた瞬間からの話をしだした
んだけど…
「准君、聞いてる?」
「聞いてたけど……もぅ、ひらパーの話は終わり。」
「ええ?!まだ一個めの乗り物の話もしてないのに〜」
全部話したい
ひらパーがどんなに楽しかったか
やっとやっと行けて、どんなに嬉しかったか
ジトッと恨みがましく彼を見つめたら
急に彼の目が甘く光った気がして
彼の顔が少し斜めになりながら近づいてきて
「ひらパーの話はまた明日聞くから…」
下からすくい上げるように
唇をふさがれた