まだ呼吸の整わない体を、背中から抱きしめられた
私の首の下に差し込まれた左腕から
緩くウエストに回された右腕から
私への愛が溢れているように思えてキュンとなる
優しく守られるようにまわされた両腕
逞しく美しい筋肉
私を守ってくれるのがもったいない気がしてして、そっと撫でてみた
「○○」
耳の後ろに吐息がかかり、ぴくっとしてしまった
「ちゃんとわかった?」
ちゃんと・・・って
「きゃあっ」
彼の右手がするっと下がり、私の腿の間に入り込んだ
「もう一回しなきゃわからない?」
「わかった、わかってる!大丈夫っ」
「・・・・・じゃあ何がわかったか言ってみて」
なんだか子供っぽい言い方
「だから准君がここにいるってこと。ちゃんとわかったよ」
「よくできました」
いい子いい子と言うように、頭をぐちゃぐちゃと撫でられた
わかったけどね
やっぱりリアルな夢だったから忘れるのはもう少し時間がかかりそうなんだけどね
「・・・………パラレルワ-ルドって知ってる?」
少し掠れたような低い声で問いかけられる
「本とか映画でよくあるやつだよね?」
「ん・・・・・・・・・そういうのかも」
「私がみた夢が?」
別の世界のことってこと?