「ずっと・・・・・・こうしていたいな」

 

 

私が心の中で言ってた言葉が、彼の口から出た

 

 

「何にもなくても」

 

 

どうしてそんな嬉しいことを言ってくれるんだろう

 

 

彼の心臓の音は穏やかなままだけど、私の心臓は一人で走り出す

 

 

「○○が側にいてくれれば」

 

 

「准君っ」

 

 

「んふふ。○○は?」

 

 

ギウギウ抱きついた私の腰にゆるりと手をまわして抱きしめてくれる

 

 

「准君がいてくれたらいつだって幸せに決まってるよ」

 

 

そう。

 

 

側にいてくれるだけで幸せにしてくれる

 

 

そこにいてくれるだけ。話さなくたっていい

 

側に

 

 

側にいてくれるだけで・・・

 

 

だけど私はV6の岡田准一のファンでもある

 

 

大勢のファンの前でキラッキラアイドルしてる彼

 

 

メンバ-みんなといるとすごく安心して楽しんでる雰囲気を出す彼

 

 

俳優としてチャレンジして苦しんで、でも泣き言も言わずにコツコツとやり遂げる彼

 

 

全部全部ひっくるめての彼

 

 

そうだよね

 

忘れそうになる時がたまにあるけど

 

 

「だから・・・」

 

 

「だから?」

 

 

「たまにでいいから・・・あの、何か月だって先でいいの。」

 

 

そう、何か月だって待てる

 

半年だって、一年だって待てると思う

 

待ってる時は会いたいって思うけど、それは辛い気持ちじゃなくて熱い気持ち

 

 

会いたい

 

会いたい

 

会いたい

 

 

そうやって彼のことを想ってどんどん募っていく想いの分だけ、会えた時の喜びが大きいって知ってるから

 

 

「またギュってしてね」

 

 

最後まで言い終わらないうちに強く抱きしめられた