まさかのOK
ダメもとで誘った
一緒にお風呂
見ないでって・・・見えんだろ。裸で入るんだから
そんなわけのわからない要求を何も突っ込まずに二つ返事で飲み込んだ
果実酒の神様に感謝しながら(笑)
彼女の気が変わらないうちに急いで風呂の準備をし、リビングへと戻ると
彼女が荷物をゴソゴソしていた
「あ」
「ん?」
「これ・・・」
彼女の手には何やら小さ目の包み
「これねぇ、准君にぃって。友達がぁね」
「俺に?」
「うん。旅行に行くって言ったら、ねぇ・・・んふふふふふ、ちょっと前にその子も旅行に行っててねぇ~そのお土産だよぉ〜〜って。んふふぅ~彼氏の分もって。てへへへ」
受け取るとかなり軽い
「私も貰ってね。ふふふ、今治のタオルハンカチだったよ~。へへ、お揃いだね」
タオルハンカチ
彼氏にもって・・・なんか照れるな
「あ、もちろんどんな彼だとか言ってないから。」
「ん。」
「青い包みが彼のだよって言ってたから、ちゃんと男性用のだと思うよぉ〜〜」
「ありがと・・・その友達にもお礼伝えておいて」
「はずかしぃよおねぇ~~くふふ」
酔っていても気遣いの彼女
舌ったらずというか語尾が伸びるというか、意味もなく笑ってるところとか、甘えた口調がこれまたかわいい
それからまたごそごそやっている
女性は化粧を落としたり面倒で大変だよな
風呂を見に行くともうお湯はたまっていた
蓋をしないでためていたから、いい感じに湯気で浴室内がくもっている
よし
彼女の気が変わらないうちに
「わぁ~」
まだごそごそしていた彼女を後ろから抱え上げ、強引に抱っこして連れて行く
いつもなら恥ずかしがるのに、嬉しそうに笑って俺の首にしがみつく
素直な反応に少し戸惑うけどかわいくて
脱衣スペ-スにそっとおろす
「あっち向いててね」
脱がないなら俺が脱がせてって思ってたのに、なんと自分から脱ぐらしい
言われるがまま彼女に背を向ける
服を脱ぐ音がしゅるっとかサラっとか聞こえて、生生しくてまいる
「あれ?准君は脱がないの?」
やべっ
ついついぼ~っとしてた
「や、脱ぐ、すぐ」
おかしな単語だけ口から飛び出す
「じゃぁ先に入ってるからね~。あ、見ちゃダメだからね!」
その言葉を残して浴室のドアが閉まる音がした
一緒にお風呂に入るなんてチャンス、次はいつになるかわからないから
慌てて服を脱ぎ捨て後を追う