これ以上はのぼせてしまうと思って、のろのろとお風呂から出た




「え?」




お風呂から出てバスタオルで身体を拭いて、下着を…と思ったら…



「⁈」



バスタオルの下に置いておいたはずの私の下着を探す



だけどどこにもなくて、念のため脱衣所のドアからここまでの場所も見たけど落ちたりしてなくて




そこには私のさっきまで着ていた下着とは違う下着が置いてある



そんなこと出来るのは…彼だけで



さっきまで着ていたのじゃなくて新しいのを出してきてくれたとか



だからこれは彼が私にって置いたもの…でも



でもこれ⁈



それはとっても薄いピンク色の生地がヒラヒラと何枚か重なるようなデザインのもので



これじゃ下着の意味がないんじゃない⁉︎



というようなものだった



私が家から持ってきた着替えの下着はこんなのじゃなかった


手に取って…自分の手のひらが薄っすら透けて見えるほど



む、無理っ



彼に言って私が持ってきたものを返してもらわなきゃ



と思ったら



コンコン



「〇〇出た?」



「ま、まだっ」



「開けるよ」



ダメっと言う声の前にドアが開けられてしまう



バスタオルを体に巻いたまま、下着を握りしめている私



「…着ないの?」



「だってこれ、私のじゃないもん」



その握りしめていた下着を彼の方に差し出す



「それ、〇〇のだよ。友達から」



「⁉︎」



頭が混乱したまま彼の説明を聞くと、つまりさっき私が渡した友達からのお土産の中身がこれだったらしい



「ほら、早く着て。髪乾かしてあげるから」



そんなこと言われたって混乱した頭で体が動かない



「あっち向いてるから」


そう言って私に背を向ける



このままバスタオルでいるわけにもいかず、しょうがなくその下着を着てみた



けど…なんとも言えないこの感じ



心もとないというか…スースーするというか…



「いい?」


彼の声に慌ててTシャツを被りそこにあった短パンも履く



「ほら、ここ座って」


促されるまま座ると、彼がいつもと変わらない感じでドライヤーをあててくれる



・・・・・・・・彼は気にしてないのなら、私が気にしすぎたらおかしいよね