「もう一周する?」


「え?ううん、降りる」


もう下に着いてたってことだよね


いつの間になおってたんだろう?



「んふふ。〇〇がかわいい声あげてる間になおってたんだよ」


「准くんっ!」



ニヤニヤ笑いの准君


そんな顔もかっこいいからずるくて、それ以上何も言えない





それから2人とも服をほぼ着たままだったから、あちこちちょっと…な状態で


シャワーを浴びてから洗濯をさせてもらった



「浴室乾燥使わせてもらってもいいかな?」


「もちろん…」


「?」


わずかに視線をずらし、バスルームの方を見ている


いいんだよね?


「他にも一緒にするものある?」


「…ないけど」


何か言いたげな様子を感じて、彼から言ってくるのを少し待ってみる



「…ない…ただ…」


「ただ?」


話の先を緩やかに促す



「…やっぱりTシャツはいいなって」


そう言いながら彼の視線が私の首からゆっくりと膝の方までおりていく


洗濯しちゃったからいつもの彼のTシャツを借りて着ている私



いつも終わったあとに


つまりはそういうことしたときってことなんだけど


借りるようになった彼のTシャツ



大きめだからダボっと着られて


ブラをしてなくても小さい胸だからそんなに目立たなくてすんでいて


そんなこんなで楽チンなTシャツ



「そう?」


「ん」


今度は足から顔へと視線が上がっていく



最後に目が合って、満足そうにほにゃって笑ってくれた



あたたかくて愛に溢れた笑み



だから素直になってしまう



「私もこのTシャツ好きだよ」