久しぶりすぎる彼は
やっぱりテレビや雑誌で見るのと違って
なんて言ったらいいかわからないけど
生
で
立体
で
心臓がギウギウになる
抱きしめられた胸の中で
思い出すように彼の匂いをいっぱい吸い込んで
彼の逞しい上半身を感じて
クラクラしそうな熱い体温が伝わってきて
これ以上はやばいってぐらい血管の中を血が走りまくってるから
そんなに痛くなかったけど
腕をゆるめてもらった
そうしたら、ごめんって言われたから
パッて見たら
当たり前なんだけどめちゃくちゃ間近に
今だにびっくりするぐらい整いすぎた顔があって
艶やかに光る目に捕まって
シューッて沸騰してしまう
雑誌でさえも目線がこっちを向いてると照れちゃうのに
生で濡れたような黒々とした瞳が動いて私をうつすから
どうしようもない
そんな私を鏡にうつしたかのように
彼もなぜか赤くなっていて
岡「○○こそ…かわいすぎる」
目線を伏せながらそんなこと言ってくれる
ジーッて見てたら
ふわって視線を戻してくれて
お互いの視線が柔らかく絡まって
「ふふふっ」
岡「はっ」
笑いあう
一カ月半ぶりだから
なんだかくすぐったいような
背中がムズムズするような
お布団にダイビングしたいような
そんな気持ちでいっぱいになる
岡「俺の足の上に足乗せて」
ゆるく抱きしめられたまま
言われたように彼の足に私の足を乗せる
「これでいいの?」
岡「ん」
私の足が乗ってるを確認して
そのまま彼が歩き出す
私の足は自動的に歩き出して
落っこちないように彼の胸にしがみつく
岡「んふふっ」
リビングまでの短い距離
それも離れたくなかったから
「あははっ」
彼の行動が嬉しすぎる