♪♪♪




彼女とのキスが深くなるという時に



着信音がした



それは彼女のカバンの方からで



岡「・・・・・・・・鳴ってるよ」



「うん、メ-ルの着信音」



そのまま出ようとはしない



俺の前では見られない



そんなわけないよな



岡「見たら?」



「・・・・・・いいの?」



彼女らしい気遣いだった




岡「ん。」



カバンから携帯を取り出し操作しようとしている彼女から少し離れる



「・・・・准君」



一応マナ-と思って離れようとしたのに呼び止められた



「はい」



携帯を渡される



「わかる?」



どうやらロック解除番号をわかるかと聞かれているらしい



岡「・・・・・・・・・」



彼女の誕生日・・・違う



もしかして



自分の誕生日を打ち込んでみる



違う



めっちゃ恥ずかしい



電話番号



違う



「ふふふっ。降参?」



岡「・・・・・・・降参」



すると彼女は俺の目の前でススッと指を動かした



それは



岡「・・・・・・・・・・なんか知ってる番号だけど・・・・・・」



なんだったんだろう



どこかで見たような記憶がある



「え~?わからないの?!」



酔っ払いはリアクションが大きい



岡「・・・・・・見たことあるんだけど」



よく見るような



「准く~んっ」



けらけら笑いだす



「あのね、部屋の番号だよ」



彼女のマンションの部屋番号とは違う



岡「…俺んちの」



そうだ



毎日見てるわけだ



でも当たり前すぎて記憶から呼び出せなかった