好きで


好きで


好きで


一秒すぎるごとに増えていくばかり


優しく細められた目


甘く口角が上がった薄い唇


すぅっと通った鼻筋


完璧すぎる容姿


それに加えて



真面目で



ときにおちゃめで


何事にも真摯にむかう姿勢で



でも字は小学生みたいだったり



努力でできてるんじゃないかと思うぐらい努力してばかりで


どこをどう探しても好きなとこしか見つからない



「ふぅっ」


体に入りきらないほどの想いが


ジタバタして少し発散されて楽になる



岡「タイミングが削がれちゃったよ。」


そんなことどんな顔して言ってるんだろう



そっとベットにうずめていた顔を横に向けると



真横にギリシャ彫刻



じゃなくて彼の整った顔があった


柔らかく細められた目尻に



優しいシワが何本か刻まれて



なんて素敵な年のとりかたをしてる人なんだろうって思う



岡「○○?」



彼の深く響く声が私の名前を呼ぶ



彼の口から出る私な名前は



特別な響きをしているから



それだけでやっぱり幸せになってしまう



岡「んふふっ。瞬き、忘れてるよ」


はっ!


あまりの眼福に


無意識に瞬きを我慢していたみたい



岡「今度ジタバタするから」


「そんな宣言いらないのに~」


重大決心みたいに言うからおかしくなる



そのまま



笑いながら



抱きしめられて



ゆっくりと瞼を閉じた



目が覚めたとき



一番に目に入る彼を思い浮かべて。




終わり