一番最初に彼女に見せたくて


厳密に言うと一番じゃないけれど


プライベートでの一番最初ってことで


平日で仕事がある彼女に


無理を言ってしまった



すごく些細なことだけれど



彼女の驚いたような嬉しそうな顔がどうしても見たくて



岡「始発…かな」


彼女からの返信は始発に乗るとは書かれていなかったけれど


職場に8時前に着くためには、ここを遅くとも7時半より前には出なきゃだろうから


無理言ったかな…



わざわざ朝早くに呼びつけるんだから



せめて朝食の用意ぐらいしておこう



冷蔵庫を開けると



「うーん…」



まぁ…ホテルの朝食みたいなものは用意できないけれど


とりあえず用意はできそうだ


あとは留守がちだったからあちこち汚れたりしてるから掃除を


夜だからうるさくないように掃除機は使わないで


ササッと気になるところを掃除する



「んははっ」


思わず笑い声をたててしまう



34歳のいい年した男が




彼女が来るからって掃除してご飯作って



そんな姿を他人事のように想像したら



ついつい笑えて




俺、どんだけ彼女に好かれたいんだか