上半身裸で下にスウェットだけで引き出しまで行きゴソゴソしている彼。

かっこよすぎる

って何回思わせるんだろう?

背中の筋肉ががっちりとしていて、でもしなやかで。
中世の騎士とか本物の武士ってこんな体だったんじゃないかなーと思う。

そんな風に見惚れていたら

くるりと振り返った彼と目が合った。

岡「背中に視線が痛すぎるんだけど」

片眉上げてニヤニヤ。

からかわれそうな予感がして慌てて話をそらす。

「あの、何持ってるの?」

彼の手には引き出しから取り出してきたらしい小さな包みがあった。

答えないまま私の横に滑り込む。

上半身を起こした状態で私においでって無言で手を広げる。

その中に行けることが嬉しくてくるんと起き上がり四つん這いで行こうとしたら

ベシャッ

ゴンッ

…って

彼の脱いだTシャツを借りてたから大きくて
裾を膝で踏んでしまい、彼の膝に鼻をぶつけてしまった。

「~っ(>人<;)」

痛い~っ

低い鼻がますます低くなるんじゃないかと心配になるほどの痛さに声が出ない。

うずくまるように丸まった私の脇に彼の両手が入り胸元に引き寄せられつつ起こされる。

岡「手、どけて?」

あまりの痛さに鼻を抑えたままの私の手をそっとどけると
真剣な表情で見ながらそっと触れる。
彼の長い指が私の鼻のまわりや上を触診するかのように行き来し

岡「ん。大丈夫そうだよ。」

とホッとしたように言った。

「~っ。でも、いひゃい。」

涙がにじむほど痛いんだもん。
折れてるんじゃないかって思うぐらい。

岡「やっぱり大きすぎたね」

終わった後、肩が冷えるからと彼の脱いだTシャツを着せられたんだけど。

岡「○○のシャツは…」

と探そうとする

だから

「…これでいいの」

の聞こえるか聞こえないかの小声でつぶやいた。

だって

これを着てると彼の匂いがして彼に包まれているようで彼の体温が感じられて

岡「…そう?」

「…うん」

脱ぎたくないよ。

私の思ってることがわかったのか彼はそのまま私を胸元にゆるく抱きしめ

岡「これ」

と先ほどの包みを手渡してきた。

手のひらに乗る小さな包み。

なんだろう?

「開けていいの?」

包みから彼に視線をうつしたずねると

薄っすら耳元を染めた彼が頷いた。