きれいにお皿に盛られたパスタは

和風おろしツナ

「わぁっ。私、これ大好きだよ~!」

岡「本当?」

「うん!大葉がたっぷりで美味しそう!」

刻まれた大葉のいい匂いがする。

「いただきます」

岡「あ…ちょっと待って。」

フォークを手にして食べようとしたらなぜか止められた。

何かトッピングでもするのかな?と思っていたら

彼は自分のフォークでパスタをクルクルッとして

岡「はい」

と私の口元へ差し出した。

「え?」

食べてってことだよね?

戸惑ったまま口を開けない私に

岡「あーん、は?」

赤ちゃんのように促される。

めちゃくちゃ恥ずかしいと思う私はなにか意識しすぎなのかな⁈

鼻に届く食欲をそそる匂いに

気がついたら口を開けていた。

モグモグモグ

「美味しい!」

大根おろしもたっぷりで本当に美味しい。

「これ、何をかけてるの?」

私は普通のポン酢とかだけど。

岡「んふふっ。長野君に教えてもらったポン酢なんだ。」

あーだからこんなに美味しいのかー、と納得してしまう。

もう自分で食べてもいいのかな?と彼を見たら


岡「俺も食べたいな」

って。

それは

食べさせてって要求⁈

なんだか今日の彼はおかしい気がする。

しなさそうなことをするっていうか。

なんでだろ?

なんて思いながらも私は自分のフォークをとり

彼がしたようにクルクルッと巻きつけて

彼の口元へ差し出していた。

岡「モグモグ…ん、ありがと。」

ねぇ…

なんで自分から食べさせてって要求したのに

そんなに赤くなるの?

「准君…」

岡「ん?」

飲み込んだあと、しきりと口元を触っているし。

目線も外してるし。

うーん。

おかしい。