彼に重ねられた掌が熱い。
汗かいちゃったらどうしよう?
私の手に頬を寄せ、なんだか余裕の笑みを浮かべて待っている彼。
かわいすぎる・・・。
33歳で体もしっかり筋肉ついてて武士のように男らしい!のにこのかわいさは何事?!
岡「まだ?」
まだってまだって・・・先ってことは・・・キスだよね?
したいよ!したい!でもこの状況で?
・・・・・・。
「・・・目を・・・つぶって」
やっと絞り出した声はなんだか緊張のあまり裏返ってしまった。
そんな私を笑うこともなく、彼はそのきれいなまぶたを閉じ、強すぎる光をしまってくれた。
彼の通って高い鼻。
このまままっすぐ近づいたら私の低い鼻とあたっちゃうよね・・・。
だからそっと自分の顔を傾けて・・・
彼の唇に自分の唇を重ねた。
自分から口づけしたくせに、触れた瞬間びくっとしてしまった。
彼の柔らかくでも少し荒れている唇。
そのリアルな感触に心臓が直撃されて・・・。
我慢できない。
唇を離したあと、真っ赤になっているであろう自分の顔を隠すように彼におもいっきり抱きついた。
「や・・・やらしくて・・・寝込みを襲ったりしてごめんなさい・・・。」
彼の顔が見れない。
どんな顔してる?
軽蔑とかすこしでも浮かんでいたら・・・立ち直れない・・・。
岡「クスッ」
笑われた?
岡「やらしいっていうなら・・・もっといろいろしてくれていいのに」
「え?」
岡「・・・ちょっともっとすごいこと想像しちゃった(笑)」
えええ?!
勢いで抱きついたまま硬直状態の私。
岡「でも・・・時間もあんまりないし、こっちが止まらなくなったら困るからよかったかな(笑)」
そんな彼の言葉にいろいろいろいろ想像しちゃって・・・真っ赤に茹で上がりすぎてのぼせてしまった。
彼はそっと私を抱きしめ返し、
岡「さっきも言ったけど・・・好きな子に触られるのは嬉しいんだよ」
顔があげられなくてますます彼の胸にうずめる私。
岡「クスッ。時間までこうしてようか・・・」
そう言って彼は私を強く抱きしめた。