絡ませた指。
私よりすごく長くてきれいな指。
そっと握った手を持ちあげてみる。
爪もきれいなんだなぁ。

この手で頬を包まれて…思い出してまた心臓が跳ねる。
慌てて手を離す。

「…もうちょっとだけ…」

彼の頬にそっと手を添える。
ふふふ。
ヒゲだね。
本人は気に入ってるみたいだけど、整った顔がかくれちゃってもったいないから早く剃ればいいなぁ。

薄くあいた唇から白い歯が少しのぞいていてたまらなくセクシー。
頬にあてていた手を唇のほうに移動させる。
彼が私にしたようにゆっくり唇をなぞる。

どうしよう?すっごくキスしたくなっちゃった。

でも…寝てるところに勝手にしたら…痴女⁈

長いまつ毛が呼吸にあわせて震える。

好き。

好きなの。

溢れる思いに体が震える。

「好き…」

口に出してつぶやいた。

と、彼に抱きしめられていた。

彼の唇を触っていた手を引かれ、腰に手をまわされ、彼の胸にしっかりと。

「俺も好きだよ。」

起きてたの⁈起きちゃったの⁈どっち⁈
どっちにしても私は恥ずかしくて恥ずかしくてパニックになっていた。

そんな私の耳から首、肩に彼はキスを降らせる。
何度も何度も。

「…んっ!」

シャツの襟元を少し降ろされ、鎖骨の下辺りをチュッと吸われた。

岡「服で見えないから…」

そう言いながら彼は続ける。
彼の息が熱い。
その熱が私にもうつっていくかのよう。