さっきは久しぶりに本気で恥ずかしかった。
だけどあんなに真っ赤になって必死に頼まれたら…羞恥プレイでもがんばっちゃうから(笑)。

くるくるよく動く目の彼女。
それと一緒でちょこちょこよく働いてる。
芸能界とはまったく関わりのない普通の女性。

だけど付き合ってるんだしそろそろ敬語はやめてほしいわけで。

なんだかアワアワしてる彼女の雰囲気を無視して、じっと目をつぶって待っている。
してくれる…かな(笑)?

楽しいことを待つ時間ってドキドキウキウキするもんだね。

さっきから空気が動いては止まってを繰り返してるけど俺は折れないよ(笑)。
優しくしたくたたまらないのと同じぐらいいじわるもして彼女の気持ちを感じたい。

と、彼女の両手が俺の頬を挟んだ。
グイッと顔を引っ張られそうな気配がしたけど彼女のほうから片膝をたてて近寄ってくれたみたいだ。

フワッ

ラベンダーの香り?
と思ったら彼女の唇はもう離れていた。

目を開けると予想通りで真っ赤になって湯気を出している彼女の姿(笑)。

「し…したよ。」

敬語使いそうになったのにー残念(笑)。

彼女からの拙いキスが嬉しくて、自然に笑ってしまう。
そんな俺を見て彼女は一瞬息を飲んでから笑った。

うん。2人で笑いあえるって幸せだ。

雨は少しおさまってきたけど…もう少し一緒にいよう。

終わり