「ごめんなさい!対したことじゃないんです。」

「対したことない?…俺とのことで何かってわけじゃない?」

別に彼が何かしたわけじゃないけど、泣いた理由は彼なわけで…。でもPVみて勝手に泣いただけなんだから彼のせいではない…よねぇ?

彼はコーヒーをテーブルの上に置き、私の両手をそっと包み込んだ。
テーブルの上には二つのコーヒーカップと優しく包まれた私の手と彼の手。
私が犯人ならもう全部白状するよ!な状態。

「目…腫れてる。」

くっきり深くどこまでも見抜かれそうな彼の目。そんな人の前に腫れた目なんて~(T ^ T)

「やっぱり俺とのことで何かあった?」

白旗~(°_°)

「あの…BSをみてて…V6のPVが流れて。それで…。」

「ん?それって…どういうこと?」

「その…つまり…岡田さんがあんまりにも切なすぎて。岡田さんにこんな辛そうな顔をさせるなんてひどいっと…ちょっと感情移入しすぎちゃったみたいで…」

沈黙。
あぁ、引かれた。
今度こそ本当に引かれた。
付き合うとか撤回なんじゃ…。

ゆっくりと腕を引かれ、スローモーションのように彼の胸の中にいた。