高校の頃からでしょうか、大人の真似をしてビールを飲み始めるのは。しかし、誰だって初めの時期も、つまり初めてアルコールを口にするのもまた、その時のその味についても思うことは同じはずです。
そうです。俺も高校の頃ビールをうまいなんて思ったことはありませんでしたし、高校を卒業し、大学に進学した当時を思い返してみても、大学入学当初の頃は「晩酌」なんてしていませんでしたし、というより考えてもいませんでしたし、新歓などで飲む機会があっても、飲めることがうれしいなどと思ったことなんて全くありませんでした。
いや、それどころか先輩たちから無理やり飲まされるようなことがあると(幸い品格に満ちている我が獨協大学の我がサークルにはそのようなことはほぼ皆無であったと断言します。ほんのチョッピリ程度ならありましたけど。)、同じ大学一年生同士で「嫌だなぁ。」と目配せしていたものです。
もちろん、中には「俺はもう大人だぞぉー。酒だってこんなにうまいし、こんなに飲めるんだぞー」という人もいましたけれどもね。
しかし、いずれにしても大学一年の頃は概ね二十歳にもなっていませんし、一年生同士の飲み会があるときでも、所詮は「粋がって」飲んでいたにすぎないと思います。
誰だってそうであるように、最初は大人の真似をして、自分はもう大人になったのだという気負いから「粋がって」飲んでいるにすぎず、しかし、本心はまだまだ清涼飲料水のほうが大好きというのが本音のところでしょう、俺もそうであったように、あなたも。
ところが、そんなロクに美味くもないどころか、嫌な味のするアルコールも場数をこなしているうちに、徐々に徐々にその味に慣れてくるのです。今から考えてみると、この「徐々に慣れてくる」というのが、「アルコールの罠」の始まりだったのです。
明日に続く