とあるところの天竜寺にある住職さんがおられ、このお方は毎朝決まった時間に散歩をされていたそうです。
その時に毎日出会う人がいました。その人に対して、住職さんは毎日同じように「おはようございます!」とあいさつをして会釈をしていました。
しかし、声をかけられた人は、無視をして一切返事をすることがなかったそうです。
しかし、それでも住職さんは笑顔やあいさつが帰ってこなくても一切構うことなく、笑顔で「おはようございます!」と言い続けたそうです。
三年ほどたったある日、いつものように「おはようございます!」と笑顔であいさつした住職さんに対して、そのひとはついに「おはようございます!」と声を出してしまいました。
そして、言い終わった後に「ごめんなさい」と、がばっとひれ伏したというのです。
この人の心の中に何が起こったのかは推測するすべはありません。推測することも無意味なことでしょう。
何があったのかということは問題ではなく、大切なのはかたくなに挨拶を拒み続け、視線を交わすことさえしなかった人に対して、一ヵ月二か月ではなく、三年もの間笑顔で「おはようございます」と言い続けた人が世の中にはいる という事実です。
その結果として、そのかたくなに挨拶を拒み続けた人が、ついに心を開き、涙ながらに「ごめんなさい」と謝ったというのです。
明日に続く


